姉妹校となった両校長は、がっちりと握手を交わし、互いの生徒を派遣する国際交流の重要性を説いた。
ミラー校長は「バーバンクにとって礼文高は、最初の姉妹校なので今日はとても意義のある大きな日になった」と胸を張った。礼文の生徒を迎えた際に毎年催しているジャパンデーで全校生徒1453人が日本の文化を学んでいることを強調し「両校の生徒が、互いの国と文化を紹介し合い習い合うのはすばらしいこと。来年初めてわが校の生徒が日本と礼文を訪れるのをみんなが楽しみにしている」と語った。
今回初めて生徒に同行した坂野校長は「日米の子供たちが仲よくなり、素晴らしい交流を見た。言葉の壁を越えて仲よくなったら何でもできることを思い知った」と述べた。姉妹校の次の目標は「生徒の交流を続け、教師・職員同士、親同士の仲へつなげたい」と意思を示した。
今年で8回目の米研修は、小野徹・礼文町長の肝いりで始まった。町長が当時の南加道産子会会長の阿岸さんに懇願。姉妹校提携へと開花し「自分でもびっくりしている。生徒の経験は地元の中学生と小学生に語られ、それが綿々と継がれていて、日本の北の端が世界とつながる交流をいつまでも将来の世代につなげたい」と話した。
親善大使に就き「大役」という阿岸さんは「姉妹校は10年を目標に実現すればいいと思っていたが、3年早くできてびっくりしている。一方的ではなく、両方が歩み寄り交流したのがよかった。支えてくれたみんなが頑張ってくれたおかげ」と話した。来年の訪米は生徒が例年の2倍の約20人になるため、受け入れ態勢を強化するといい「過疎化が進む島を変えていく子供たちが頑張り、島が活気づいているので、充実したプログラムを作りたい」と抱負を述べた。
来年6月にバーバンク中から生徒17人と教師、職員、父母13人を合わせた30人が訪日する。両校の生徒は礼文での再会を誓った。【永田潤、写真も】