生徒全員でDREAMS COME TRUEの「あなたとトゥラッタッタ」を元気よく歌った
 歌唱指導35年の新原由美さんと、新原さんの生徒が共演する秋恒例の歌謡ショーが11月24日、トーレンスのミヤコ・ハイブリッドホテルで催された。生徒はレッスンの成果を発揮して熱唱し、聴衆約120人を魅了した。

「あの素晴らしい愛をもう一度」をハーモニーで披露する(左から)井上みどりさん、前本紀子さんとゲーリー背古さん
 ショーは新原さんと司会歴55年のタック西さんが「初心を忘れないように」と始め、今年で25回を数えた。昨年までは約230人を集め大きな会場で催していたが今年は趣を変えタイトルも「音楽の仲間とティータイム」と改名し、生徒の歌を心から理解する家族や友人に絞って招待したという。規模は縮小したものの、生徒はレッスンを重ねて向上を図り「音と音楽がいっぱいに詰まった音楽好きが集まるライブハウス」(新原さん)のような中身の濃いショーに仕上げた。
 本番では、個人指導を受ける25人が舞台に上がり、ソロやデュエットやハーモニー、コーラスを交え、歌謡曲を軸に懐かしい演歌や聴き慣れた流行のポップス、クラシックなど幅広いジャンルをカバーする約30曲を披露した。
筋師美智恵さん(左)と村田美代子さんのデュエット
プロの物まねを嫌う新原さんは、生徒それぞれの個性を引き出す指導を施し、選曲は生徒各人の年齢や生き方、音楽に対する考え方と歌詞に込められた意味、メロディーを総合した。
 この1年間は「本当の音と音楽を追い求めて歌にする」を目指したという新原さん。アマチュアながらもステージに上がる歌手としての意識を持たせ「心の奥から何を言いたいかを歌にして、聴く人の心を動かしなさい」と徹底。「歌は音に合わせて、ただ声を出すだけではない。音を外してもいいので、世界であなたしか持っていないもの(感性)を、きれい、汚いの全てを素直に出しなさい」と教え、内面から発する感情表現の指導にも力を注いだ。
 生徒と向き合った1年を「生徒も私も熱心に勉強したので、音楽について何でも語ることができ、暗黙の了解の仲になれた」と、納得の表情で振り返った。「叱りながら教えたので、生徒はこれまでで一番きつかったと思う。でも頑張ってよく付いてきてくれ上手に歌ってくれた」と泣きながら話し「鬼の目にも涙かな」と、冗談交じりに話しショーの成功を喜んだ。来年へ向け「生徒ひとり一人のセンスを引き出して全体のレベルを上げたい」と抱負を述べた。【永田潤、写真も】

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