本番では、個人指導を受ける25人が舞台に上がり、ソロやデュエットやハーモニー、コーラスを交え、歌謡曲を軸に懐かしい演歌や聴き慣れた流行のポップス、クラシックなど幅広いジャンルをカバーする約30曲を披露した。
この1年間は「本当の音と音楽を追い求めて歌にする」を目指したという新原さん。アマチュアながらもステージに上がる歌手としての意識を持たせ「心の奥から何を言いたいかを歌にして、聴く人の心を動かしなさい」と徹底。「歌は音に合わせて、ただ声を出すだけではない。音を外してもいいので、世界であなたしか持っていないもの(感性)を、きれい、汚いの全てを素直に出しなさい」と教え、内面から発する感情表現の指導にも力を注いだ。
生徒と向き合った1年を「生徒も私も熱心に勉強したので、音楽について何でも語ることができ、暗黙の了解の仲になれた」と、納得の表情で振り返った。「叱りながら教えたので、生徒はこれまでで一番きつかったと思う。でも頑張ってよく付いてきてくれ上手に歌ってくれた」と泣きながら話し「鬼の目にも涙かな」と、冗談交じりに話しショーの成功を喜んだ。来年へ向け「生徒ひとり一人のセンスを引き出して全体のレベルを上げたい」と抱負を述べた。【永田潤、写真も】