南加日系商工会議所(川田薫会頭)を運営母体とする「日米修好100周年記念奨学金(JATCSF)」はこのほど、優秀な成績で高校を卒業して大学に進学する、または、進学した日系の子弟16人の学生に対する授与式を、コロナ禍による初めてのバーチャル方式で行った。新型コロナウイルスの影響により授与式が延期されていた昨年の7人と、今年の9人のそれぞれに千ドルのチェックを贈った。

奨学生を代表し謝辞を述べるケイラ・チュー

 この基金は1860年に日本政府の公式使節団が初めて米国を訪れてから100周年となった1960年に、日系子弟の育成を目的に日商会員や日系社会の有志、日系企業からの寄付金を原資として南加日商によって設立された。南加日系社会最古の奨学制度として知られている。授与式を毎年催し、これまで日系人学生を対象に1802人に奨学金を提供し、総額94万4950ドルを贈っている。

奨学生にエールを送る奨学部長のサンキーさ

 奨学金の発表に続いて、アジア言語学を専攻する21年の奨学生ケイラ・チューさんが全学生を代表して感謝の言葉を述べた。チューさんは奨学金授与に尽力した関係者に謝意を表し、学業にいそしむことを誓った。また、期待が寄せられる日系社会への貢献についても意欲を示した。
 同基金のソーントン・ディッカーソン副会長は、各学生に奨学金を提供してくれた以下の寄付者に感謝を示した。アラタニ財団、ジョイス・チン氏、ケンジ・イトウ記念奨学基金、ハッピー水谷氏、コウイチ&トヨ・ネリオ記念基金、ニットー・タイヤ、キティー・サンキー氏、ショウイチ・サヤノ夫妻、ポール&ナオミ・ヨシモト記念基金。

祝辞を述べる武藤顕総領事

 ▽19年度の奨学生のジョナサン・シバさんが紹介した21年の奨学生9人の卒業校と進学予定先は以下の通り。敬称略。
 ケイラ・キミコ・チュー(ノースウッド高、UCLA)、アラナ・イケモト(チャドウィック高、ワシントン大)、アリソン・クオ(ミラコスタ高、UCLA)、アリッサ・ミヤモト、(ラ・キャナダ高、コーネル大)、キリー・ムラカミ(オックスフォードアカデミー、UCバークレー)、ケンサイ・サトウ(ポルトロ高、スティーブンス工科大)、ショーン・トーマス・ヤマグチ(カリフォルニア数学科学アカデミー、南カリフォルニア大)、カイ・ヤマサキ(ビューポイント高、ミシガン大ロス・スクールオブビジネス)、ティナ・ユー(パロスバーデス・ペニンシュラ高、UCサンディエゴ)

式典で司会を務めたクリステン・シバさん(写真上)とカイル・オカザキさん(同下)

 ▽18年度の奨学生のジリアン・オザワさんが紹介した20年の奨学生7人の卒業校と進学先、専攻は以下の通り。敬称略。

 タイラ・アスクラ(ポルトラ高、UCデービス・科学技術研究)、エリカ・シュエ(ノースウッド高、プリンストン大学・コンピューターサイエンス)、ブルック・アケミ・ササキ(ジョンFケネディ高、ウィッティア大・経営学)、ケイトリン・テラ・ササキ(ジョンFケネディ高、UCアーバイン・ビジネス経済学)、ジェイソン・シモヤマ(パロスバーデス高、ミシガン大・生物心理学と認知神経科学を専攻予定)、エバン・タケシ・ツジ(アーケディア高、南カリフォルニア大・ビジネスとアジア系米国人研究)、ロバート・ヒトシ・ヤマサキ(ロサンゼルス・センター・フォー・エンリッチド・スタディーズ、ロチェスター工科大・ソフトウェア工学)

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