ロサンゼルス市議会は23日、同市内の路上で生活するホームレスのテントや私物に関する取り締まりをより強化する条例案を承認した。今後、テントなどに撤去命令が出た場合、24時間以内に従わなかった場合は強制的措置がとられる。

 同市内ではホームレスの人々の多くが歩道や公園、ビーチなどにテントを張り寝泊まりしている。
 これまでもホームレスのテントや私物は、警察官など同市職員が持ち主に撤去を命じると、72時間以内に命令に従わなければならなかった。しかし今後、時間が短縮され、24時間内に持ち主が応じなかった場合は、強制的に撤去されることになった。
 回収したテントや私物は、同市が90日間保管し、その後持ち主が引き取りに現れなかった場合は処分される。
 同条例は12対1の賛成多数で承認されたが、ギル・セディーロ市議だけが反対票を投じた。同市議は「われわれは貧困と戦うべきであって、貧しい人々と戦うべきではない。ホームレスのテントを撤去するより、彼らに必要な住まいを提供し、社会復帰への支援をすることを優先させるべきだ」と主張している。
 また同条例により、今後午前6時から午後9時までの時間帯に同市内の歩道にテントを張ることは禁じられる。
 2013年から15年までの2年間で同市のホームレス人口は12%、テント数は85%増加している。同条例の賛成派は、ホームレス人口の増加に伴い、公共の場に設置されるテントや私物の数も増えていることに異議を唱えていた。

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