イングルウッドの石油採掘場。背後には住宅が建っている=2021年5月撮影(AP)

 カリフォルニア州のニューサム知事は21日、住宅や学校、医療施設から3200フィート以内に新たな油井・ガス井を設置することを禁止する規制案を発表した。さらに、既存の井戸には排出量モニタリングを義務付けるという。ロサンゼルス・タイムズが報じた。
 環境保護団体や公衆衛生擁護団体は、油井・ガス井からの毒素、臭気、有害物質は、ラテン系やアフリカ系米国人のコミュニティーに影響があるとし対応を要請していた。ニューサム知事はこの規制は、石油採掘場から0・5マイル以内に住む200万人以上の住民を守るための重要な一歩だとしている。
 ロサンゼルス郡の場合、石油採掘場は陸上と海上にあり、2019年に1170万バレルの石油を生産。州内で2番目に大きな石油生産郡となっている。
 ニューサム知事は、規制の背景には、石油・ガス生産に伴う周辺住民の公衆衛生上のリスクがあることを指摘。これまでの研究では、がんのリスクが高まり、妊娠中の女性や新生児の健康への悪影響をはじめ、喘息などの発生率も上昇している。「これは、われわれの子どもや孫、そして未来に関わることだ。われわれの未来に石油はない」と述べた。
 新規制の発効は、23年になると予想されている。同知事によると、カリフォルニア州の石油事業の約30%がこの規制案の影響を受けるという。
 知事はまた、カリフォルニア大気資源委員会に対し、45年までに段階的に州内での石油採掘を全て廃止する方法を決定するよう求めた。これは、同年までにカーボンニュートラルを実現しようとする同州の取り組みと合致しており、その中には、同知事が提唱する35年までに州内でのガソリン車の新規販売禁止も含まれている。

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