オレンジ郡検察当局はこのほど、米国女子空手・形の東京五輪代表、國米櫻選手への暴言で起訴されたマイケル・オーランド・ビボナ容疑者(26)を、同郡の公園で高齢者に対する傷害および暴力的傷害を伴う市民権侵害の二つの重罪に加え、刑罰強化のためヘイトクライム容疑でも起訴した。

 ビボナ容疑者は、4月1日に國米さんがグリハルバ公園でトレーニングをしていた際に嫌がらせをしたとされ、市民権侵害の軽犯罪にも問われている。東京五輪に出場した國米さんは、嫌がらせの様子を撮影した動画をインターネットに投稿している。

東京五輪で活躍した國米櫻選手の演技。大会前にヘイトクラムに遭ったが、本番では実力を発揮し好成績を残した(AP Photo/Vincent Thian)

 当局によると、國米さんがヘッドフォンを付けて電話で話していると、ビボナ容疑者が怒鳴り始め、脅し、國米に向かって唾を吐いたという。國米さんはロサンゼルス・タイムズの取材に対し、「その時、自分の身に何が起こったのかを考えていたが、同時に彼が私よりもはるかに体が大きいということに気付いた」と語っている。「自分が空手をやっており、アスリートで足も速いということを知っていたが、それでもどんな事態になるか分からない」

 ビボナ容疑者は、4月に行なわれた罪状認否において、同月20日に無罪を主張。現在、保釈金6万5千ドルで拘置所に収監されている。弁護人の有無は明らかになっていない。 オレンジ市警のフィル・マクマリン巡査部長によると、ビボナ容疑者は4月18日午後7時35分頃、グリハルバ公園で韓国系の夫婦に近づき、2人を突然殴った罪に問われているという。事件後、同巡査部長は「79歳の男性と80歳の妻は、週にほぼ6日は公園を散歩している。ビボナ容疑者は、何の前触れもなく2人に近付き、いきなり顔を殴った」と話している。また、同巡査部長は、公園内でバスケットボールをしていた人の多くが、4月1日にトレーニング中の國米さんに向かって大声を出していたビボナ容疑者を覚えていたと話しており、老夫婦が殴られた後、公園にいた人々が同容疑者を取り囲んだと説明した。その後、通りの向こう側にいた警察官が同容疑者を逮捕している。

 車中で生活していたビボナ容疑者は、老夫婦を襲う前に暴言などを発しなかったものの、警察による取り調べにおいて、同義者の「暴行は人種差別的な動機によるものだと判断するのに十分な情報を得られる発言をした」という。

 顔面を殴られた被害者の男性は、転倒した際に膝を切り、現場で救急隊員の手当てを受けたものの、男性も妻も病院には搬送されていない。

 ビボナ容疑者は、2018年4月に、家庭裁判所の命令に従わなかったという軽犯罪の罪を認め、3年間の保護観察処分を受けていた。裁判所の記録によると、同容疑者はこれまでに3回にわたって保護観察処分が取り消されている。

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