
米国疾病予防管理センター(CDC)は2020年、60歳以上の高齢者は新型コロナウイルス感染での重症化リスクが高いと発表した。この情報は高齢の居住者が多く、また、いわゆる「シルバー」世代の個人事業主が密集している小東京のような歴史的市街地には憂慮すべきことだ。
全米において、中小規模の事業主の平均年齢は50歳といわれる。これは小東京も例外ではない。この街の老舗事業の多くは家族経営で、所有者、経営者、従業員の多くは55歳以上である。彼らは店主、あるいはシェフやマネジャーとして経営を切り盛りするだけでなく、地元民の心のよりどころにもなっている。
高騰する家賃、頻繁に変わる当局からの保健条例、流通供給網の沈滞など、一連の障害は、中小事業主が寄り集まる少数民族地区のデリケートな生存環境を脅かした。
地元メディアのスペクトラムニュースは昨年、「ロサンゼルスは感染爆発が始まって以来、最も多くの中小事業所を失った」と報じた。一部には営業を自粛し自宅待機を行うことができた経営者もいた反面、大多数はパンデミックの期間中でもずっと営業を続けていた。
そんな中、地域の人々から地元ビジネスを気遣う温かなメッセージや電話が、リトル東京サービスセンター(LTSC)の中小企業プログラムに数多く寄せられた。

「風月堂さんは営業していますか?」「こう楽の宏さんはどうなさっていますか?」「スエヒロさんがテイクアウトをやっているかご存じですか?」
そして、大半の問い合わせは「何か力になれることはありませんか?」というものだ。
パンデミックの当初において、私たちは消費者の皆さんに、中小ビジネスを支援する方法として、テイクアウトのオーダーやギフトカードの購入、オンラインで心のこもったレビューを残すことなどをお願いした。パンデミックが3年目に入った現在、サプライチェーンのゆがみやインフレ急上昇の状況下、私たちは皆さんに、もうしばらくの間の我慢と、中小ビジネスの支援継続をお願いしたい。配達に時間が掛かってしまう小売店や、人手不足の飲食店もあるかもしれない。だが、ギフトの買い物、あるいは友人と外食に出るということは、それ自体が営業を支える貴重な行為であることを思い出してほしい。
中小事業が状況に耐えている時、頼りになる顧客としての価値を反映するため、消費者の側も忍耐強く生活スタイルの変化を受け入れる必要があるだろう。ワンクリックでオンラインショッピングができるという世界において、ローカルの事業主を応援するのは少し不便な選択かもしれないが、間違いなく感謝される選択である。
小東京は、皆さんの利用を心から願い楽しみにしている。来訪には必ずマスクの着用を忘れずに。
ロックリッジ真理子 起業家と協力して戦略的デジタルマーケティングを通じてビジネスを成長拡大させる、日英バイリンガルの中小企業コンサルタント。リトル東京サービスセンターでスモールビジネス支援を担当。上智大卒業、2016年にロサンゼルスに移り日本の民放キー局「日本テレビ」で働くなどした。趣味は柔術とクッキー作り。
英語のウェブサイト—
www.ltsc.org/small-business-program/
日本語ウェブサイト—
www.ltsc.org/small-business-assistance-japanese/
