

ガーデナ在住の手芸家・木原静玉(せいぎょく)さん=写真=がカラー写真とエッセーでつづった新書「伝統と昭和の手芸」を刊行した。忘れられがちな日本の伝統手芸を紹介しながら、自身の手芸人生を振り返っている。本来は押絵作家の木原さんだが、必要に駆られてさまざまな手芸を体得し指導にあたった。伝統手芸のみならず昭和時代に流行した懐かしい手芸の数々や、ハワイの日系人から始まった千羽鶴のコラージュ制作など米国在住だからこそのエピソードを掲載している。
木原静玉(本名・木原久枝)さんは1933年神戸生まれ。56年に渡米し、80年ガーデナに木原手芸店を開業した。以来、日本の伝統手芸を米国で継承している。2013年に初の自伝「八十路のひとり言」を出版した。

昭和8年8月8日生まれの木原さんが88歳の米寿を迎えたことを機会に企画した「伝統と昭和の手芸」は、「日本に興味はあるが日本語が読めない日系2世や3世にもぜひ読んでもらいたい」と考え、初めて日本語版と英語版「THE JOY OF TRADITIONAL JAPANESE ARTS & CRAFTS」を同時制作した。英語版は売れないかもしれないと心配したが、これまでのところ日英ほぼ同数が売れており、日本語版を購入してから「家族にもぜひ読ませたい」と英語版を求める人も多いそうだ。長年の生徒の1人で日系米国人のジョアン竹本さんは「前作は日本語が読めなく残念だった。初めて英語で書かれたまとまった文章を読んで、深く理解できた」と英語版の出版に感激している。

木原さん自身も娘や孫とのコミュニケーションは英語で取るしかない状況にある。「本の制作は大変だったが、疎遠だった娘や孫との距離が出版をきっかけに縮まるという、思わぬ副効果があった」と、一念発起の成果を心から喜んでいる。
全81ページ。日本語版「伝統と昭和の手芸」販売価格税込25ドル(ISBN #9784990565176)、英語版「THE JOY OF TRADITIONAL JAPANESE ARTS & CRAFTS」同税込30ドル(ISBN#97805 78999654)。
購入は木原手芸店まで、電話310・538・5447。
またはメール—
KiharaArtStudio@gmail.com
日本では日米出版から購入できる。
