SоFiスタジアムとクレンショーライトレールラインを結ぶ全自動無人運転車両システムの完成予想図(イングルウッド市)

 2028年に開催される夏季五輪に向けて、ロサンゼルスの交通網が大きく変化しようとしている。イングルウッド市に14億ドルをかけて建設される全自動無人運転車両システムは、SоFiスタジアムで行われる五輪開会式に観客を送り込み、周辺地域にも新しい自転車道やバス専用車線、そしてバイクシェア(自転車レンタルサービス)が登場する予定だ。
 17日間にわたり開催する五輪の観客は100万人以上と予想される。観客が公共交通機関や徒歩、自転車を使って会場を訪れることを想定して、メトロを運営するロサンゼルス郡の都市交通局はすでに、ウエストサイドへの地下鉄の延長、サウスロサンゼルスへのライトレールの建設、ダウンタウンの地下で複数の鉄道路線を結ぶ地下コネクターの建設などに着手している。
 メトロの対策本部は、イングルウッド市の全自動無人運転車両システム建設に加えてCライン(旧グリーンライン)のレドンドビーチ駅からトーレンスまでの延長、イーストサンファナンドバレーを通過する鉄道線、メトロのシステムのサイバーセキュリティー強化、地域全体における、安全性を高めた自転車専用車線の新設、バイクシェアの充実など、五輪に向けて200件以上のプロジェクトが計画されていると発表した。他にも、メトロの駅のトイレ増設やバスサービスの充実、さらには五輪期間中は車を運転しないように住民に給付金を支給する案などもあるという。
 五輪開催を行うLA28招致委員会は、LA五輪ではインフラ整備を含まずに69億ドルの経費がかかると予測している。メトロの対策本部は、LA28、ロサンゼルス市、その他の交通機関と協力して年内にプロジェクトを決定し、それを基に連邦政府と州政府の助成金を申請するとしている。アレックス・パディラ上院議員(民主党)は今週、米国運輸省が五輪プロジェクトに優先的に助成金を与え援助することを可能にする法案を提出した。また、ジュリア・ブラウンレイ下院議員(民主党)も先月、同様の法案を下院に提出している。

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