空中シーンは乗り物酔いしそうなくらいリアル。IMAXで観ると迫力がさらに加速 ©2020 Paramount Pictures. All Right Reserved

 1986年の映画「トップガン」は、映画も主題歌も大ヒットし、社会現象となった。そして、文字通り、主演のトム・クルーズが世界的スターの地位を不動のものにした作品となった。あれから36年、待望の続編がいよいよ公開だ。元々は2019年公開予定だったが、度重なる延期を強いられてのお披露目となった。
 できる限りスタントを自分でこなすことで有名なクルーズは、今回もバイクや戦闘機に乗り込み体当たりのアクションを見せ、親子ほども年の離れた後輩たちを尻目にかっ飛ばす。演じる俳優たちが浮かべる尊敬の眼差しは、先輩スター俳優へ向けたものだけでなく、そのド根性に向けたものでもあり、とてもリアルだ。
 この7月で還暦を迎えるクルーズだが、本作は「まだまだ若いもんには負けん!」という意気込みがスクリーンから熱く放射される。クルーズ演じるキャラクターの性格と彼自身のそれが重なる瞬間が幾つもあり、この脚本にゴーサインを出した俳優兼プロデューサーとしてのクルーズのセルフ・プロデュースのうまさに舌を巻く。これまで何度も彼に取材してきて思うのだが、クルーズは「スター」という「職業」がどういうものなのかを完全に理解し、それを徹底してこなしている人物。本作でもそれを実感する。

間もなく還暦とは思えない若々しさにあふれるトム・クルーズ ©2020 Paramount Pictures. All Right Reserved

 しかし、今回、映画ファンが最も注目していたのは、彼のド根性アクションでもなければ、「まだまだイケるよ」というハンサム・ボーイぶりでも、乗り物酔いしそうなくらいリアルな空中シーン(IMAXで見るのがオススメ)でもなかったのではないだろうか。前作でクルーズ演じるマーヴェリックと友情の絆で結ばれたアイスマン役のヴァル・キルマーの登場場面がどういう風に描かれるのかを楽しみにしている人も多いだろう。というのも、キルマーは喉頭がんを患い、発声が困難になっているからだ。
 彼がどういうふうに登場し、マーヴェリックとどういう再会を果たすのかは見てのお楽しみだが、出演場面をあれ以上のクオリティーで感動的に描くことはできなかったのではないかと思うほど完璧だったとネタバレしておこう。
 トップガン マーヴェリック トップガンに教官として戻ってきたマーヴェリックことピート・ミッチェルは、不可能に近い極秘ミッションをこなすために新世代のトップガンたちに過酷な訓練を課す。訓練兵の中には、亡くなった僚友グースの息子の姿もあり、確執が露呈するのだが……。(はせがわいずみ)

Leave a comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です