
ロサンゼルス郡立図書館は、10月初旬の全米図書館協会禁書週間(Banned Books Week)を受け、州内の13〜18歳の青少年を対象に、他の地域で閲覧禁止とされた本を借りることができるデジタル図書カードを発行している。このカードは1年間有効で1度に5冊まで電子書籍を借りることができる。
ロサンゼルス郡監督委員会のリンゼイ・P・ホーバス委員とジャニス・ハーン委員は特定の書物にアクセスできない若者を支援するため、郡立図書館の利用を全域のティーンエージャーに拡大することと、閲覧禁止とされがちな刊行物の電子書籍版やオーディオブックを追加購入するための資金を捻出することを指示していた。
禁書増加による「読む自由の制限」を憂慮する全米図書館協会によると、所蔵書籍や資料に対する検問要求は2022年、前年比2倍の1269件に上り、今年はさらに増加傾向にある。標的とされる本の多くはティーン向けで、黒人やLGBTQIA+の作者によるもの、またはその人物に関するものであった。
ロサンゼルス郡立図書館は、ブルックリン公共図書館、シアトル公共図書館、ボストン公共図書館、サンディエゴ公共図書館と共に禁書に対する取り組みとして「反禁書イニシアチブ」に参加している。これら五つの図書館は重要なパートナーとして協力し合い、管轄区域外にも無料かつ無制限のアクセスを提供することで読書の自由を守り、好きな本を読んで自分を発見し自身の意見を形成する全国の若者の権利を擁護するという。