アメストイ小学校の日本語イマージョンプログラムの生徒たちに読み聞かせを行う(左から)曽根健孝総領事、アルベルト・M・カルバリョLAUSD教育長、タニヤ・オーティス・フランクリンLAUSD理事

 全米規模で読書を推奨する「リード・アクロス・アメリカ」の日米特別イベントが4日、ガーデナ市のアメストイ小学校で行われた。ロサンゼルス統一学区(LAUSD)のアルベルト・M・カルバリョ教育長とタニヤ・オーティス・フランクリン理事、そして曽根賢健孝在ロサンゼルス日本総領事が交代で読み手となり、絵本作家レオ・レオニが1963年に出版した「スイミー」を英語と日本語で子どもたちに読み聞かせた。

着席する前にお辞儀をする子どもたち

 日本語と英語の2言語教育を実践するアメストイ小学校の「日本語イマージョンクラス」で勉強している子どもたちは、絵本の読み聞かせが終わった後、「ありがとうございます!」と日本語で声をそろえて礼を述べた。
 アメストイ小学校では、2021年に「ジャパニーズ・デュアル・ランゲージプログラム」を開始した。教師の詩織ドゥエナスさんが教室であいさつすると、生徒たちは一礼して「おはようございます」「こんにちは」と日本語で返答。教室の壁には、両言語で書かれた作文など、子どもたちの勉強の成果が飾られている。
 この日のイベントでは、同校の2年生がカラフルなマットの上に座り、曽根氏ら3人が読む「スイミー」に耳を傾けた。「スイミー」は、冒険好きの小さな黒い魚が小さな赤い魚の群れに出会ったことから始まり、リーダーシップとチームワークの大切さを学ぶ物語として知られている。カルバリョ氏がこの物語に込められた意味を尋ねると、子どもたちは「皆で力を合わせればもっと強くなれる!」と答えた。「スイミー」は日本では谷川俊太郎の名訳で知られ、小学校低学年の国語の教材になっている。
 ガーデナ市の149丁目とベレンド通りに位置するアメストイ小学校は、ロサンゼルス統一学区で初めて「日本語イマージョンプログラム」の対象に選ばれた学校である。このプログラムは、日本の外務省が所管する国際交流基金ロサンゼルスの支援を受けて実施されている。

英語と日本語で書かれた作文の一部

 羅府新報の取材に応じたカルバリョ氏は「今日見学した限りでは、子どもたちが驚異的に進歩していると感じた。ここでは2年生レベルの生徒が流ちょうな日本語を話せるようになっている。彼らの理解度や日本語で話す能力は本当に素晴らしい」とたたえた。同氏は国際交流基金」によるイマージョンプログラムへの支援について説明し、「ロサンゼルス統一学区の中からガーデナ市が選ばれたのは日本人が多いからだが、このクラスには誰でも参加できる」と述べた。「イマージョンプログラムは保護者の需要に基づき実施されている。ロサンゼルスにはこのようなプログラムを必要とする個人や家庭が集中している、あるいは点在していることを地区が認識しているということだ。しかし日本人の血を引いていなくてもプログラムに参加できる。このような2カ国語プログラムには独自の強みがあり、これはスペイン語やドイツ語、標準中国語を学ぶにも良い方法だ」とカルバリョ氏は語った。国際交流基金によると、イマージョンプログラムは第2言語を学ぶのに最も効果的な学習方法であると考えられている。 
 現在、南カリフォルニア地域では、ウェストLAのノラ・ステリー小学校、カルバーシティーのエルマリノ・ランゲージスクール、カルバーシティー中学校、カルバーシティー高校、バードゥゴ・ウッドランズ小学校、ラクレセンタのダンスモア小学校、グレンデールのウッドロウ・ウィルソン中学校でも、日本語イマージョンまたは部分イマージョンプログラムが行われている。
 アメストイ小学校の特別イベントを見学に来た保護者らは、生徒の日本語能力の高さに驚きを見せていた。イベント後、曽根総領事は「日本語と英語を勉強している子どもたちを見ていたが、このプログラムはこの学校だけでなく他の学校にも広がっていくと思う。われわれはさまざまな学校をサポートし協力するつもりだ」と述べた(グエン・ムラナカ、写真も)

Leave a comment

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です