メインテーブルで記念写真に納まる叙勲受章者とその家族ら。前列左からケイト・レナードさん、竹花晴夫さん、ボーランド昭子さん、曽根健孝総領事

 日本政府から叙勲を受けた日本総領事館管轄区域在住の3人をたたえる祝賀昼食会が9日、モンテベロのクワイエットキャノンで開かれた。日系社会から約190人が出席し、栄誉ある叙勲を盛大に祝った。

旭日中綬章を受章したケイト・レナードさん

 令和4年(2022年)秋の叙勲では在サンディエゴ日本名誉領事のケイト・レナードさんが旭日中綬章を受章した。レナードさんは長年にわたる日米間の交流の促進および友好親善に寄与した功労が評価された。
 令和6年(2024年)春の叙勲ではランチョ・パロスバーデス在住で南加日系商工会議所会頭の竹花晴夫さんが旭日双光章を、サンディエゴ在住で元いけばな小原流サンディエゴ支部長のボーランド昭子さんが旭日単光章を受章した。竹花さんは日米の経済交流への寄与が、ボーランドさんは米国での日本文化普及への貢献が認められた。
 叙勲祝賀会は南加日系商工会議所(南加日商)が毎年主催し、日系社会の諸団体が後援している。南加日商会頭の竹花晴夫さんは祝賀会の主催者代表であり、また受章者でもあるため、祝辞と謝辞を述べる「一人二役」(竹花さん)を務めた。祝辞に立った竹花さんは登壇すると申し訳なさそうに「すみません」と頭を下げた。竹花さんは「今日はこれまでコミュニティーに身をささげ、日米の架け橋となってきた受章者を祝う日。コミュニティーにとって喜ばしい日だ。受章者の皆さん、おめでとう」と祝福した。また、コロナ禍の間に叙勲祝賀会が中止を余儀なくされた悔しさを振り返り、「今年は再開できてうれしい」と支援者に謝意を表した。

旭日双光章を受章した竹花晴夫さん

 受章者はそれぞれあいさつの中で家族や所属する幾多の団体の名を挙げ、長年の協力に感謝した。勲章はあくまでも所属団体の代表として受け取ったことを強調し、受章を励みとしてさらなるコミュニティーへの貢献を誓った。
 レナードさんはサンノゼ大学で日本学を専攻し、20歳の時にサンノゼ姉妹都市交換留学プログラムを通して岡山県に半年間留学した。さらに4年間、神戸で暮らし、大阪の会計事務所に務めたことから、日本語を流ちょうに話す。「岡山大学に通った頃は書道や柔道、着物の着付けを学んだ。長女を神戸市民病院で出産した。いい思い出がたくさんある」と話す。帰国後は親日家として日米友好関係促進に努め、「サンディエゴ・ティファナ日本協会」の理事長を経験し、現在までサンディエゴの日本名誉領事を務めている。日米関係に携わる理由について「夫も私と同じサンノゼ姉妹都市交換留学プログラムで日本に住んでいた。われわれ夫婦は日本に留学し、帰国後は日系企業と仕事をし、そして日系団体に属している。2人の関心は共通しているので、日米の友好関係に尽くすことは自然なこと。2人で続けてきたことなので、夫とこの勲章を分かち合いたい」と語った。
 一方、会頭在職中に勲章を受章した竹花さんが謝辞の中で「たまたま重なったことなので理解してほしい。自作自演ではない」と強調すると、会場は温かい笑い声であふれた。竹花さんはこれまでにも二世週祭のパイオニアスピリット賞や総領事表彰など数々の賞を受けてきたが、「今回を含め全て日系社会からの多大な支援のおかげだ」と強調した。25年前から奉仕にいそしみ、多くの団体と関わりを続けてきた竹花さんは、現在所属する14団体およびこれまで深く関わったり側面的に支援してきたりした16団体の名を列挙して、出席者を驚かせた。「ここにいる皆さんと同じで、私の心は母国日本にある。日本と同様に愛する日系社会のために、力の限り支援を続けたい」と力を込めた。

旭日単光章のボーランド昭子さん

 ボーランドさんは1973年にいけばな小原流サンディエゴ支部を設立し、初代支部長に就任した。支部を立ち上げた当時について「50年前は小原流の生け花は盛んでなかったので、日本文化を広めたいという願いで組織した」と説明した。コミュニティーカレッジで50年以上教えたことについて、「公的な機関なので多くの生徒を教えることができ、生け花を広く伝えることができた」と胸を張った。個展を開いたり、著書を出版したりして支持を広げたことについては「生け花を広めるためには見てもらわなければならないので、展示をした。個展と本の出版は自分の勉強にもなったので良かった」と述べた。半世紀に及ぶ活動を振り返り「あまり知られていなかった小原流が盛んになり、サンディエゴでこれだけ大きい組織になったことはとてもうれしい。弟子を育て今では孫弟子にも恵まれている」と喜んだ。

3人の叙勲を祝福し、ビル・ワタナベさんの音頭で乾杯する祝賀会の出席者

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