
ロサンゼルス郡監督委員会は1月13日、ボイルハイツ出身のアーティスト兼壁画家のロバート・バーガスさんをたたえ、全会一致で毎年1月24日を「ロバート・バーガスの日」とすることを宣言した。バーガスさんはロサンゼルス各地の建物の壁面を彩る作品で知られ、最近では、大規模森林火災で被災したアルタデナ地域に敬意を表し、壁画「From the Ashes」を制作した。
リンジー・ホーバス委員(第3区)とヒルダ・ソリス委員(第1区)は提案の中で、「バーガス氏はギリシャのアテネから東京に至るまで、多くの象徴的な公共芸術作品を創作してきた。彼の壁画には地域住民や文化遺産、歴史的瞬間が反映され、ロサンゼルスが公共芸術と創造的表現の世界的中心地として評価されることに大きく貢献している」と述べた。さらに、「バーガス氏は、作品を通して感情を表現し、人々がそこに自分自身や地域の姿を重ねて感じられるようにしている。また、地域への貢献や次世代への刺激にも力を注いでいる。制作ではグリッド(キャンバスなどに縦横の線を引いて格子状に分割する)や下書きを使わず、参照画像を確認しながら顔の細部やバランスを正確に描いている」と、その技術を評価した。
今回の宣言は、バーガスさんの芸術的業績だけでなく、地域プログラムや慈善活動への貢献もたたえるものである。
ロサンゼルスに点在する作品には、小東京にある大谷翔平選手への巨大なトリビュート壁画「LA Rising」、ボイルハイツの「Fenandomania」、そして、病人に食事支援を行う非営利団体「プロジェクト・エンゼル・フード」本部(バイン通り)に描かれた「Nourishing the Community」などがある。「LA Rising」は2024年、1街の都ホテルの側面に描かれた縦150フィート×横60フィートの大作で、壁画を背景に自撮り撮影する人が多く、専用QRコードを読み取ると大谷選手が投球や打撃をする様子が動くアニメーションで再現される仕掛けも注目を集めた。バーガスさんは当時、「野球ファンは小東京で、ドジャースへの誇りと共感を共有できる。この作品にこれ以上ふさわしい場所はない。この壁画を世界に発信する場を与えてくれた都ホテルに感謝している」と語った。また、昨年には、大谷選手の出身地である岩手県奥州市にも壁画を制作した。バーガスさんは「その壁画は、大谷選手が子どもの頃によく足を運んだ町の中心にある。とても大きい作品だ」と話している。
そして25年1月のイートン火災を受けて、被災地アルタデナの飲食店「フェアオークス・バーガー」で「From the Ashes」を完成させた。キャスリン・バーガー委員(第5区)は、「この通りを行き来するアルタデナの住民や事業者にとって、バーガス氏の壁画は災害に負けず前に進もうという思いを呼び起こすもの。住民のために尽力してきたことに感謝するとともに、地域文化に与えた大きな影響をたたえたい」と語った。
バーガスさんは現在、ダウンタウン・ロサンゼルスの5街とヒル通りで新たな壁画を制作中。6万平方フィートにもおよぶ大作「Angelus」は、ロサンゼルスとその住民へのオマージュとして制作されている。これは個人のアーティストによる最大の壁画としてギネス世界記録を樹立する見込みだ。
「ロバート・バーガスの日」の宣言を祝う公式イベントのSNS動画で、バーガスさんは「家族や支えてくれた人々、特にホーバス委員、ソリス委員、そして私の旅路に関わった全ての人々に感謝する。これは私や私の作品だけでなく、ロサンゼルスの芸術全体にとっても歴史的な瞬間である」と語った。
今回の布告により、毎年1月24日はロサンゼルス郡における「ロバート・バーガスの日」となる。なお、ロサンゼルス市はすでに9月8日を「ロバート・バーガスの日」と制定している。また、ボイルハイツ地区のペンシルベニア通りとボイル通りの交差点は「ロバート・バーガス・スクエア」と命名されている。
小東京の都ホテルの外壁に描いた大谷選手の巨大壁画を背に、ポーズを取るロバート・バーガスさん
バーガスさんの壁画を承認
トーレンス市、全会一致で
ドジャースの人気選手描く
トーレンス市はこのたび、ダブルツリー・バイ・ヒルトン・トーレンス・サウスベイに近日設置予定の新しい公共アート作品を、国際的に活躍する壁画アーティスト、ロバート・バーガスさんが制作すると発表した。

バーガスさんは、ロサンゼルスや海外で数々の大規模かつ象徴的な作品を手掛けることで知られ、小東京の大谷翔平選手の壁画は代表作の一つ。今回、トーレンスで、ドジャース野球への愛情や国際的なつながりに加え、同球団の人気選手をたたえるダイナミックな壁画を制作する予定だ。
市議会は2月10日、本プロジェクトを全会一致で承認した。市は声明で、「壁画は野球、日本、そしてトーレンスコミュニティーの深い結びつきを際立たせるものとなる。トーレンスは日系米国人の豊かな歴史を誇り、50年以上にわたる千葉県柏市との姉妹都市交流、さらに近年には大谷選手の出身地である岩手県奥州市および山本由伸選手の出身地である岡山県備前市との友好都市関係を有する。ドジャースが世界中のファンと深くつながる中で、この壁画は地域の誇りと、スポーツがコミュニティーを結びつける力を反映するものである」と述べている。
ジョージ・K・チェン市長は「この壁画は単なるアート作品ではなく、われわれの街の特色や誇りの象徴するものだ。バーガス氏のような世界的アーティストをトーレンスに迎えられることは大きな節目となる。本プロジェクトは、地域経済の活性化や観光促進につながり、さらにはトーレンスをサウスベイ地域の文化的拠点としてさらに確立する大きな可能性を秘めている」と語った。
バーガスさんは昨年9月、大谷選手の出身地にも壁画を制作して、話題を呼んだ。
新たな壁画はホーソーン大通り21333番地のホテルの壁面に描かれる予定。人目を引くランドマークとして、住民や来訪者の注目を集めることが期待されている。壁画の除幕式は24日午前10時に予定され、一般に公開される(JKヤマモト、写真も)
