2、3試合を残し、レギュラーシーズンを終えようとしている大リーグ。両リーグ各地区の優勝争いに加え、個人のタイトル争いも熾烈(しれつ)を極め佳境を迎えている。大谷、村上、岡本が30本塁打を打ち、チームの主力である日本人選手からも目が離せない。
まず、タイトル争いでは、昨季まで2年連続MVPに輝いた大谷は、負傷者リスト入りした戦列離脱が大きく響き、5度目の受賞はまずないだろう。ナ・リーグMVPの本命は、カブスのPCAこと、ピート・クロウ=アームストロングと目されている。24歳の若武者は、巧打、攻守、好走でスタンドを沸かせる抜群のセンスを備える。今季45本塁打は22日までで首位タイで、初のタイトルを奪う勢いだ。盗塁は39に伸ばしリーグ2位。チームのプレーオフ進出のカギを握る。
気になる大谷は、一昨年に2冠を手にした本塁打、打点とも首位から大きく水を空けられ、無冠に終わるだろう。代名詞「二刀流」のもう一刀の投球は、シーズン序盤は切れ味が鋭く、規定投球回に達しなかったものの防御率は驚異的な低さを見せ白星を重ねた。だが、唯一無二の投打の両立はやはり難しいようで、オーバーワークなのか、けがに泣いた。今季残りの投手復帰をあきらめたのは、投球する右腕に異常があるように思え、心配は尽きない。ポストシーズンでは、打撃に専念し、来季は二刀流をシーズンを通して見せてもらいたい。
一方、ドジャースのエース山本は頼もしい。けが人続出の先発投手陣の中で、ただ一人ローテーションを守った。日本人初のサイ・ヤング賞受賞に期待が高まるが、成績を調べたところライバルは強者ぞろい。私の予想では、ブルワースの24歳、ミジオロウスキーを受賞の筆頭に挙げる。
地元南カリフォルニアの西地区は、ア・ナ両リーグとも他の地区に比べ、レベルが低い。スズキ監督が指揮するエンゼルスは、最下位に沈み、抜け出せずに苦しんでいる。来季の新オーナーの下、新生エンゼルスに期待したい。他方、ドジャースは他チームを大きく引き離し、ダントツで地区5連覇を果たした。だが、けが人が多いのが不安材料。ワールドシリーズ3連覇への道は険しく、そう簡単には勝たせてもらえないだろう。(永田 潤)
