リトル東京コミュニティー協議会(LTCC)はこのほど、小東京の歴史地区に建設された77戸の高級マンション「ヒロ・ハウス」の開発業者との地域利益協定により、建設工事の影響を受けた地元の小規模事業者に対し、9万1500ドル余りの補償金を確保したと発表した。

ジャンボチェックを披露する(左から)クリスティン・フクシマLTCC会長、安全金物店とレストラン「Azay」の共同オーナーのジョアン・ヒロセさん、フィリップ・ヒロセさん

 LTCCによると、補償の対象となるのは、ヒロ・ハウス周辺の日系人経営の商店や飲食店を含む15事業者。建設工事に伴う通行人の減少などで営業に影響が出ていたことから、今回設けられた小規模事業者損失軽減基金は、これらの事業者にとって重要な支援となった。

 LTCCのクリスティン・フクシマ会長は「このような地域利益協定は非常に重要。新たな開発によって地域の特色を形づくる商店や場所が失われることなく、地域社会がより豊かになるようにするためだ」と協定の意義を強調した。

 同開発計画は2294平方フィートの賃貸用商業スペースを含む9階建ての商業・住宅複合施設。10年以上前に提案された当初から、地域住民からは、計画が地域の人々にとって手の届かない価格帯であることへの懸念が示されていた。

 今回の地域利益協定では、この開発で影響を受けた小規模事業者への補償金に加え、開発業者のETCOHomesと資金提供者のCalmwater Capitalに対し、施設内の商業スペースへの入居に当たって地元の小規模事業者を優先することや、地域環境の改善に取り組むことを義務付けている。また、協定には小東京1街とオニヅカ通りで長年営業を続け、地域の歴史を築いてきた商店の重要性を伝える歴史標識の設置も含まれている。

 建設工事の影響を被った3店舗を共同経営するジョアン・ヒロセさんは「計画は予想以上に長引き、所有者も何度も変わったため、問題が起きても誰に連絡すればよいのか分からなかった。LTCCが間に入り、最初から最後まで私たちが適切な対応を受けられるようにしてくれた」と述べ、協議会の尽力に謝意を示した。

 ヒロ・ハウスは、1街、サンペドロ通り、エリソン・S・オニヅカ通りに囲まれた一角に位置する分譲マンションで、スタジオタイプ、1寝室、2寝室の計77戸からなり、現在販売中。1階には三つの商業スペースが設けられ、中国茶専門店「チャーリーズ・ティー」と、アクセサリー製作・販売店「チャーミー」はすでに営業を開始している。日本発のミルフィーユ専門店「ガリゲット」は、まだ開店していない。

 LTCCは1999年に設立された非営利の地域連合組織で、住民、事業者、宗教・文化・地域団体などで構成される。小東京の歴史的な特色と価値を守り、継承、発展させることを目的に、地域社会の声を結集し、その利益を代表する活動を続けている。

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