

南加日系コミュニティーの高齢者とその介護者を支援し、さまざまなプログラムを実施するKeiro主催の「敬老の日フェスティバル」がこのほど、小東京の西本願寺別院で開かれた。高齢者500人以上が参加し、日本の歌や踊り、各種ゲームなどさまざまなエンターテインメントを満喫し親睦を深めた。
イベントは日本の祝日である敬老の日にちなんで毎年開かれ、今年で9回目。高齢者を敬い、その長寿を祝うとともに、日系コミュニティーへの貢献に感謝を込め、60歳以上を無料で招待している。

あいさつに立ったベバリー・イトウ代表兼CEOは「今日はおいしいお弁当を食べながら、新しいことを学び、われわれの文化に触れ、互いのつながりを深める機会である。これらの全てが、健やかに年齢を重ねていくことにつながる」と述べた。
参加者は、屋内外で歌や合唱、日本舞踊、琉球國祭り太鼓、箏・三味線の演奏、空手、和菓子作りの実演などを鑑賞した。また、クレーンゲームや人間スロットマシーン、コイン落としなどのゲームや、折り紙、塗り絵などを楽しんだ。会場には老人ホームの入居案内など高齢者向けのブースが並び、また、健康食品、クッキー、クラフト、ジュエリー、陶芸品、観葉植物、造花などが販売された。南加県人会協議会に加盟する各県人会は、県の特産物の紹介に努めた。

サンファナンドバレーに住む新橋律子さん(84)は今年が3回目の参加。夫の健三さん(90)と野外ステージを最初から最後まで一番前で鑑賞し、「全てのショーがよかった。特に日本の演歌など昔の懐かしい歌が聞けてうれしかった。お弁当もおいしく、友人にも会えて楽しかった。とてもいい企画で、日系社会の全てのシニアが喜んでいると思う。来年もまた来たい」と笑顔で語った。日頃からKeiroのニュースレターを受け取っており、「年寄りのためになる情報を得ることができ、ありがたい」と話す。一方で、Keiroが地元で開いていたコンピューターや老後の生活、終活などに関するセミナーの多くがオンラインに切り替わったことを残念に思っている。夫の健三さんは健康問題を抱え、時々突然意識を失い、回復してもその時の記憶がないという症状があることから、律子さんはKeiroが催す健康セミナーに特に関心を示していた。


イトウ代表はイベントを振り返り、「参加者がエンターテインメントや実演を楽しむ顔を見ることができた。またKeiroの活動についてコミュニティーに知らせることができてよかった」と語った。Keiroが年間を通じて実施している活動として、ケアギバー会議、年4回の「元気リビングワークショップ」、ガーデニング(アーバインの田中農場)、料理教室(イーストサンゲーブルバレー日系コミュニティーセンターと日米文化会館)、ウォーキング(サウスコースト植物園)、アート&クラフト(ベニス日系コミュニティーセンター)を列挙し、「全てのプログラムは日系社会の高齢者のために考えられている」と強調し、参加を促した。また、トーレンスに開設間近の介護付きの「キキョウホーム」について、「現在、準備を進めている。入居者を迎えるのがとても楽しみ」と話した。自身は今年暮れの退任を表明しており、52年間のKeiroでのキャリアに終止符を打つ。「キキョウホームを開設し、認知症のための素晴らしいプログラムを持つKeiroを去るのはとても寂しいが、理事会が現在、次の適任者を選んでいる。これからも高齢者が健康で長生きするプログラムを推し進めてほしい」と願った。


