日本の言葉(いわゆる和製英語)をアメリカ人が発する際に、どうしても気になる発音がある。しばらく英語圏で暮らしている人ならお気付きであろう「Ke」の発音だ。「Karaoke」が「カラオケ」でなく「カラオキ」に聞こえる。「カリオキ」、「キャリオキ」や「ケリオキ」にも。また「Sake(酒)」が「サケ」ではなくて「サキ」に、「Shiitake」が「シイタキ」に、アニメの「Pokemon(ポケモン)」が「ポキモン」にも聞こえるのだ。
「Teriyaki」、「Wasabi」、「Teppanyaki」や「Sushi」などの「i(アイ)」で終わる言葉は、きちんと日本語的発音が出来ているようだ。
気になるのは、全米ネットのラジオ番組などでパーソナリティーが、これらの「Ke」の発音を間違ったまま使い続け「正しい発音はこうだ」と誰も直そうとしないことだ。恐らく指摘する人もいないからなのだろう。
英語では通例「e」の発音が「エ」ではなく「イ」になる。「English」が「イングリッシュ」で「エングリッシュ」ではなく、「He」は「ヒ」で「ヘ」ではない。「Nike」が「ナイキ」で「ナイケ」でないのと同じ規則だ。
アメリカ人が幼い頃にある特定のスペルはある特定の発音と学び、すでに身に付いてしまっているのだから、変えるのはもう無理なのかもしれない。
打開策をいくつか考えた。
*発音出来ないのではなく「カラオケ」と発音してもらうために「Karaokay」のスペルに変える。
*友達のDaisuke君も「ダイスキ」と呼ばれていたが、レッドソックスの松坂大輔投手の「Dice-K」が登場以来、みなから「ダイスケ」と呼ばれるようになった。この例から著名人がメディアを通して正確発音案を訴える。
*「McDonald’s」が日本では日本語式の「マクドナルド」だし、それをアメリカ式に発音しろ、と日本語ネイティブの人に強制するのと同じ理論がはあはまるので、このまま放っておく。
皆さま、いかがなものか?
【長土居政史】