今年最初の鏡開き。左2人目から青木義男・南加日商会頭、須賀正広首席領事
 15回目を迎えた元日恒例の新春祝賀イベント「お正月イン・リトル東京」が、ウエラーコートとジャパニーズビレッジプラザを両会場に開催され、大勢の人出で賑わった。晴れ着や羽織袴の参加者が見られ、小東京の方々で正月情緒が漂う中、書き初めや餅つき、獅子舞など日本伝統の正月文化を披露し盛大に祝った。
ピンクの浴衣がお似合いの竹岡エミちゃん。お父さんとおじいさんに手伝ってもらい餅つきをした
 開会式ではイベントを主催する南加日系商工会議所の青木義男会頭をはじめ、日系諸団体の代表が新年のあいさつに立ち「HAPPY NEW YEAR!」と、大きな声で祝った。代表らが今年最初の鏡開きを行い、会場は活気付いた。
 青木会頭は、元日が日本人にとって特別な1日であり、正月文化を紹介する同イベントの意義を強調。「1年の計は、元日にあり」ということわざを紹介し「みなさんはこのイベントに参加したので、今年1年はいいことが起きるでしょう」と述べ、初笑いを演出した。昨秋着任した須賀正広首席領事は、今年が当地での初のお正月。外国で本格的に正月が祝えることを喜び、関係者の努力を称賛した。「みなさんにとって素晴らしい2013年でありますように」と願った。
 ステージでは、日本文化を紹介するさまざまな出し物が、次から次へと演じられた。力のこもった太鼓演奏を皮切りに、三味線、琴の演奏に合わせた民謡、日本舞踊、獅子舞、剣道、少林寺拳法、着物ショー、書き初め、餅まきなどのエンターテインメントに大きな拍手が送られた。
 日本食の屋台が並び、焼きそば、今川焼き、たい焼き、甘酒、おしるこ、あんこ・きな粉餅、わたがしなどが売られ、行列が絶えることがない繁盛ぶり。完売したブースもあるなど人気を博した。縁日コーナーでは、おみくじ、お守り、お面などが売られ、子どもたちはミニ凧作りや折り紙、餅つきを楽しみ、日本文化を堪能した。
 サンディエゴから来たモニカ・アンダーソンさんは、妹のエリカ・ベラスケスさんの家族ら7人で同イベントに訪れた。今年で7回連続の参加という常連は「元日は、家族でここで過ごす」と決めているという。アンダーソンさんの母親は沖縄出身で、日本人の血を半分引くことを誇りに思っている。軍人だった父親が日本に駐留したため一家で移り住み「青森の三沢、沖縄の嘉手納、那覇にいい思い出がいっぱいある」と、幼少時代を振り返る。日本語を覚えていて簡単な会話ができ、お辞儀の習慣は身に付いて体から取れないという。この日は、レストランで大好物のカレーライスを食べ、おみくじを引いて大吉が出て、幸先のいい1年のスタートを切ったことを喜んだ。「日本文化は美しい。今日は、たくさん屋台が並んで、日本で
日本各地の民謡を演奏した松豊会
暮らしたことが懐かしく思えてうれしかった。子どもたちが餅をつき、ステージでは大好きな日本舞踊を見ることができて、とても楽しめた1日だった」と話した。
 青木会長は、同イベントについて来場者の多さに加え、家族連れなど常連客が目立つことを挙げ、ロサンゼルスに浸透していることを強調する。さらに、南加日商が掲げる「地元経済の活性化と地域貢献」の双方を果たしていることにも胸を張る。青木会長は今月27日の役員就任式で正式に就任する予定。今年の抱負は「社会と会員のニーズに応えながら、従来の方針を踏襲し初心に戻って、地域貢献、次世代の担い手の若者の育成、日米友好の橋渡しに加え、ビジネス面に力を注ぎたい」と話した。【永田潤、写真も】
大勢の人出で賑わった元旦恒例の「お正月イン・リトル東京」

LA着物クラブの「ミス着物」を選ぶコンテストに晴れ着で臨んだ参加者9人。左から3人目がミス着物に輝いたルシア・スクライブンさん、右端が準ミス着物の寺嶋恵子さん

二世週祭女王とコート、ペリー市議(左端)による餅まき

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1 Comment

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  1. 新年明けましておめでとう御座います。
    メトロの接続工事もはじまり 益々リトル東京が発展する事を願っています。
    今年こそ平和の年であります様に。