昨年までの4年間の任務を終えた上杉宗裕前幹事長からバトンを受け継いだロビンソン宗心・新幹事長が開会のあいさつをし「みなさんが、平和で実りの多い1年になるように祈りたい。役員を中心として、切磋琢磨して調和を保ち互いを敬いながら日本伝統の茶道文化を広めて行きたい」と抱負を述べ、これまでと同様の支援を求めた。
来賓の千葉明総領事が祝辞を贈った。金屏風や初春の飾り物を施した茶室について「『日本そのもの』という雰囲気が出ていて、このような外国の地に日本の存在を示すことは容易なことではない。みなさんの尽力にあらためて感謝したい」と敬意を表した。会の名称に触れ「淡交会だが今日の集まりを見て、淡い交わりではなく濃い絆を確信している」と述べた。
点初めは、亭主に笠井宗京師、半東がリンダ・マシューズさん、外半東は脇田宗孝さんが務め、大角宗孝さんが点前の説明にあたった。正客に淡交会オレンジ郡協会会長の半田俊夫さん、次客に千葉総領事、三客に南加日系商工会議所副会頭のグレース柴さん、四客に小泉宗由・オレンジ協会相談役さんらを迎えた。
亭主の笠井師は、茶道歴約50年のベテラン。サンタバーバラの茶室「心看庵」での稽古では弟子に「自分が教わってきた基本を伝えている」といい、この日の点初めでは「みなさんにその茶道の基本を感じてもらえればうれしい」と願った。
祝善後は、日舞が披露された。「大和楽USA」の堅田喜巳扇社中の演奏に合わせて、「舞の会」のソフィア・アームストロングさんが「四季の花」を踊り、初点式に花を添えた。
ホリ会長は、初点式について「お客さんを迎えて、会員がていねいにもてなしてくれていい茶会になった」と胸を張った。今年の抱負は「日本の国外で最大であるLA協会の300人の会員が団結し、茶道を普及させたい」と述べた。【永田潤、写真も】