出席者全員が起立し、熊本地震の犠牲者と昨年他界した会員へ黙とうが捧げられた。今年で118年目を迎える同県人会で、10年目続投の沖田会長が開会のあいさつを述べた。今月14日に3年目が経った熊本大震災について、「(被災した)熊本城は熊本の原点でもある」と力を込め「故郷の被災風景や熊本城が崩れた様子を見て、心に強い痛みを感じ、故郷のために何かしなければならないと思い立った」と語り「復興支援を開始して、皆さんのあたたかな善意をもらいながら、あっという間に3年が経った」と振り返った。「日系社会のたくさんの人々に協力をお願いし、多くの出会いと励ましの言葉をもらい、助けられてきた。われわれ熊本出身者はこのような日系社会の温かな支援に深く感謝している。人と人のつながりを大事にして支援活動を続けたい。継続は力なりでこれからも頑張りたい」と、抱負を述べた。
松尾浩樹首席領事は、熊本地震について「被害を受けられた方には気持ちを寄り添って行きたい」と述べ、
家族で参加したアル・ムラツチ下院議員は「学生の時に訪れた阿蘇国立公園の美しさが忘れられない。次回日本へ行くときはぜひ家族を連れてまた訪れたい」と熊本の魅力を強調した。
県人会副会長の安藤みちよさんが主宰する復興支援ボランティア団体「Love For Kumamoto in LA」は地震発生以来、3万5千684・08ドルを募金(昨年は5千93ドル)。県人会全体では、800万円以上が熊本県庁に送られたという。今後の支援活動について、28日にはトーレンスの「Bread of Life」教会で「Tulip in Harmony(小澤奈緒美代表)」によるチャリティーコンサート、5月19日にはサンペドロの「Grand Annex」でミカエラ・カイ(安藤みちよさん)のチャリティーリサイタル(mikaelakaiflamenco.blogspot.com)が開催される。また、7月14日にトーレンスで開催される「ブリッジUSA夏祭り」で熊本民謡おてもやんとサンバおてもやんを浴衣を着て踊って熊本PRに協力できる仲間を募集している。
余興では、同県人会のアーティストたちによるエンターテインメントで会を盛り上げた。デュエットや沖田会長の歌と日舞、津軽三味線、フラメンコダンサーの華麗な舞踊に沖田会長もダンサーとして登場し、ダンスで恋のバトルを繰り広げて沸かせた。
プログラムの終盤には恒例の炭坑節が流れ、参加者が踊りの輪に加わって、
沖田会長は、昨年の活動を振り返り「県や市とも強くつながって協力体制を図りながら、くまモンの二世週祭参加を実現し、熊本の積極的なPRを成功させた」と胸を張った。再来年には熊本県人会が120周年を迎えるといい「さらに発展できるよう、これからは若い世代にも熊本県人会の活動に積極的に参加してもらいたい」と願った。「新たなネットワーク拡大を目指しながら、日本のみならず、世界に熊本をPRして、さらに復興を進めたい」と、意欲を示した。