笑顔を振りまく(左から)武藤総領事夫妻、ヤマハタ二世週祭委員長、 女王、コートとアキ
 ロサンゼルスのステイプルズセンターで1日、毎年恒例の「ジャパンナイト」が開催され、日本や日系社会からのエンターテインメントが次々に登場した。地元クリッパーズとワシントン・ウィザーズの対戦では日本人ルーキーの八村塁選手が自己最高の30得点を挙げた。この日はテニスの大阪なおみ選手もコートサイドから観戦し会場に花を添えた。

自己最高得点を挙げた八村選手

 試合開始の3時間前から、日本人を含む多くのNBAファンがうきうきした表情で同センターのゲートをくぐった。 熊本市からNBAを観るためにやってきたというクリッパーズファンの高橋慶さんと尾上裕太郎さんは「この観戦が3試合目」と満足げ。「クリッパーズに勝ってもらいたいが、八村には大量に点を取ってもらいたい」と複雑な思いを打ち明けた。
 パロスバーデス在住の駐在員、道下陽介さんと妻の有希さん、湊介くん家族は、この日初めてステイプルズセンターを訪れた。4月に家族で赴任して以降「八村選手が出る試合を心待ちにしていた」と話す。「(2日前の)レイカーズ戦では苦戦していたので、今日は八村に活躍してもらいたい」と陽介さん。「バスケが好き」という7歳の湊介くんも選手の登場を待ちきれない様子だった。
 サウスベイから来た登喜子さん、ヒロミさん、葉子さんの3人は同じコーラスグループの仲間。 登喜子さんは普段から日系バスケットボールチーム所属の孫の試合を応援に行くといい、ヒロミさんはかつて選手だったことからバスケットボールは大好きな競技。葉子さんはテレビで見た八村選手の特別番組が心に残り「応援したくなった」と言う。ステイプルズセンターの雰囲気に心を弾ませ試合開始を待った。
サウスベイから八村選手の応援に訪れた(左から)登喜子さん、ヒロミさん、葉子さん
 大音響の音楽と光り輝く電飾、弾ける花火に迎えられ選手が登場すると会場は大いに沸いた。2001年二世週祭女王で歌手のローレン・キンケードさんが透き通るような声で米国国家を独唱。日系俳優でコメディアンのアーロン・タカハシさんはゲストMCとして登場した。
 ハーフタイムには、神奈川を拠点とするスポーツ、アパレル、イベント企画会社「RIZE.exe」のチアグループ「ジャパン・ライズ・オールスターダンサーズ」が登場。キッズから大人まで幅広い年齢層のダンサーたちは、当地で行われる晴れ舞台のために練習を積み上げ華麗なパフォーマンスを見せた。
ゲストMCで盛り上げたタカハシさん(左端)
 ダンサーたちがラストのポーズを取っていると、突然、メンデルスゾーンの「結婚行進曲」が流れ始めた。スポットライトで照らされた場所には片膝をついて婚約指輪を差し出す男性と、驚きで立ちすくむ女性の姿。大観衆の前でプロポーズを成功させたのは同社オーナーの芦刈建夫さん。 妻となる寺島渚さんはあまりのことに感激でほほを濡らした。
 日系社会からは二世週祭女王とコート、武藤総領事夫妻、デイビッド・ヤマハタ二世週祭委員長、そして祭のマスコット秋田犬の「アキ」が紹介され、観客に笑顔を振りまいた。
 会場ではテニス世界ランキング3位の大阪なおみ選手の姿も見られた。黄色を基調にしたオフショルダーのミニドレス姿でバスケットボールコートに現れ、交際中と噂されるラッパーのYBNコーデーさんと会話を楽しむ様子がうかがえた。
ラッパーのYBNコーデーさん(右)と会話を弾ませながら観戦する大阪選手
  八村のプレーを観戦したNBAファンはさっそくSNSで写真やコメントを発信。興奮冷めやらぬ夜を過ごした。【麻生美重】

観客を圧倒させたジャパン・ライズ・オールスターダンサーズチア

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