今年で10回目を迎えたウォークザファームで披露された日系人農場を歴史のストーリー
 第10回「ウォークザファーム」が開催された19日、タナカ農園とOCO(Orange Coast Optimist Club)は、農園経営に従事した日系一世と二世の偉業をたたえる新しいプロジェクトを発表した。キノシタ農園の掲示を指さし、「彼らが僕の祖父母です」と誇らしげに説明するロジャー・キノシタさんは、日系農家の歴史収集を行っている「ファームレガシー」委員会の一員である。

ガーデングローブのナリトク農園についてのストーリーを提出したレスリー・ナリトクさん
 ハートマウンテンの収容所から解放された後、サンジ・キノシタさんとショウ・キノシタさんの2人はアナハイムにキノシタ農園を設立した。家族の歴史を提出したサマンサ・キノシタさんは「家族で経営していた農園では秋と冬にレタスを栽培し、春と夏においしいホワイトコーンを栽培していた」と書いている。
 アーリーン・カトウさんとリリアン・ササキさんは、彼らの家族のカトウ農園の話を共有した。カトウ家は、アナハイム唐辛子、アスパラガス、ピーマン、ブッシュビーンズ、キャベツ、カリフラワー、セロリ、レタス、トマトを栽培した。「大家族で、みんなが畑を耕した」とササキさんは振り返る。
 日系人農家の歴史を保存する「ファームレガシー」プロジェクトには、これまでに80以上の家族の個人的な写真と思い出が寄せられた。10回目を迎えた「ウォークザファーム」の会場ではこれらが木製パレットの壁に掲示された。これらはオンラインでも閲覧できる。
 委員会のメンバーは、グレン・タナカさん、カーラ・チューさん、ダリル・サダカネさん、ロジャー・キノシタさん、アーリーン・カトウさん、リリアン・ササキさんの面々。チューさんは「米国における日系人の農業史の包括的なデータベースを作成することが目標だ」と述べた。データはまだ収集中で、プロジェクトのウェブサイトを通じて提出を受け付けている。全米各地に、さまざまタイプの農業に従事した日系人がいたが、そのような農家の歴史の提出を奨励している。これまでのところ多くは南カリフォルニアからだが、アリゾナ、オレゴン、ワシントン、ユタからも受け取っている。
カリフォルニア州立工科大学ポモナ校のトウザン太鼓の演奏
 「タナカさんがこのプロジェクトに言及するのを聞いて、本当に助けたいと思った」とチューさん。「すべてのストーリーを取り入れたかったので、新しい『ウォークザファーム』のウェブサイトを作成した。写真やストーリーが閲覧できて、それらを米国地図の上で確認できるようにしたかった」
 今年のウォークザファームはこの新しいプロジェクトの発表に加えて、2011年の東日本大震災で打撃を受けた日本の東北地方の農家への支援を開始してから10年の節目を迎えたことを祝った。イベントの収益は岩手大学と福島大学で農業を学ぶための奨学金として5人の学生に提供されている。
 新型コロナウイルスのパンデミックの期間中には、地元で苦労している家族経営の農園から作物を購入し、1500家族を養うのを助ける寄付活動も行った。
 日系人農家のストーリーの閲覧、新しい話の提出はウェブサイト—
 www.walkthefarm.org/
【グエン・ムラナカ、写真も、訳=長井智子】
カリフォルニア州立工科大学ポモナ校のトウザン太鼓の演奏

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