毎日使うEメール。最近スパム(迷惑メール)が極端に増え1日受信200通を超えた。Eメール通信全体の50%をスパムが占めるらしい。本物そっくりの偽装・詐欺メール(フィッシングメール)も厄介だ。新たなメールソフトを導入し防止対策に追われる。しかし、以前と比べれば、こんなに便利な通信手段は他にはないと改めて実感する。時差のある日米間では、朝起きると昨夜送った質問事項の返答がすでに入っている。
 メルアドに場所を指定する@(アットマーク)が含められて、名前と会社名や所属などが見分けられる。元々@はat the rate、つまり単価記号だ。1個50円の商品であれば@50と表記し、10個を計算する場合、@50x10個=合計料金500円となる。この@を取り入れた発想が、とにかく素晴らしい。果たして一体誰が…?
 Eメールの父といわれたレイ・トムリンソン(故人)が考案者とされる。歴史は半世紀に遡る1971年。MIT(マサチューセッツ工科大学)で電気工学修士号を取得後、プログラマーとして、国防省のプログラムARPANET(アーパネット)というコンピューターネットワークの開発事業に協力。
 同一コンピューターでメッセージを送る試験的メカニズムはすでにあり、1965年MITには「MAILBOX」といわれるプログラムが存在した。レイは、メルアドに@をつけて他の場所のユーザーを作り、3メートル離れた別々の2台のコンピューター間でメッセージ送信に成功した。当初、本人はそんな大それたことだとは思わなかったそうだ。ましてやメルアド開発が主な業務ではなかったため、同僚には「外には漏らさないでくれ」と忠告した逸話もある—。
 このような見識がテクノロジー業界では一般的に伝えられている。しかし、実はインド系米国人シヴァ・アヤドゥライという多才なる人物が「14歳の時にEメールを発明した」と主張し、現在でも論争が続く。個々に同じ目的を開発したのが、偶然同時期に重なったのだろう。現在世界中で42億人のユーザーが1日3064億通のEメールを送受信する中、お二人に感謝である。(長土居政史)

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