ロサンゼルスのアントニオ・ビヤライゴーサ市長とロサンゼルス市警察のチャーリー・ベック本部長はこのほど、2012年度の犯罪件数の統計を発表した。それによると、市内で発生した犯罪は10年連続で減少したことが分かった。
 発表によると、2012年度の犯罪率は前年度から1・4%減少。殺人件数は3年連続で300件を下回った。20年前の年間殺人発生件数は1096件だったという。
 ベックLAPD本部長とともに会見を開いたビヤライゴーサ市長は、「警官の採用中止や警察部隊の縮小などを試みた加州の都市では、犯罪率が急上昇している」と指摘し、市の深刻な財政赤字が続く中、警察官採用を続けたことがロサンゼルスの犯罪件数減少に起因していると強調。「今後、世界大恐慌以来の経済危機が訪れても、採用凍結の考えはない」と述べた。
 ビヤライゴーサ市長は2005年の市長就任時、警察力の増強を公約として挙げており、9284人だった同年の採用は、現在1万人を超えている。
 ベックLAPD本部長によると、ビヤライゴーサ氏が市長に就任した05年以来、市内の暴力犯罪や窃盗事件は27・2%減少し、ギャング関連の事件に関しては47・5%減で、過去最低の152件だったという。
 ビヤライゴーサ氏は今年で任期満了による退職が決まっているため、7月に選任される新市長にも警察力の増強を継続してもらいたいと訴えた。

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