天変地異というと時代劇などに出てくる異常気象による自然災害のように聞こえるが、この言葉どおりの様相がここ数年世界各地で起こっている。
 天候がおかしくなり陸に異変が起き、過去の記録を大きく上回る災害が発生している。歴史を振り返ってみると、大きな災害の起こった地域には地震や大雨、日照りなどが続けておきる場合が多い。
 災害とは呼べないものの、この7月6日にロサンゼルス近隣のバレーではセ氏46度以上を記録した地区がいくつかあり、LAダウンタウンでも42度の熱風が吹いていた。8日のデスバレーは53度。ほぼ同じ日に北アフリカのアルジェリアでは51度まで上がり同国最高記録となった。日本でも40度近くの日々が始まり、数日後には40度を超える地域も出てきた。
 単純に地球温暖化の一言で片付けられるかは不明だが、地球が新たな変遷に入ったことを憂慮せざるを得ない。こんな暑い日が続いている間、北海道では例年を下回る日が多く、7月6日の釧路の最低気温は9度まで下がった。
 ヨーロッパでも異常高温が記録され、スウェーデンでは猛暑と乾燥で国中いたるところで山火事が起こり、ポーランドの協力を得てなんとか鎮火にあたっていた。こんな状況はもち論建国以来初めてのことだ。また8月7日のパリの最高気温は、なんと37度だった!
 地球、宇宙規模で考えると10年、20年くらいのサイクルは人間の寿命だと1、2秒にも満たない程度。地震の発生するサイクルなど100年や200年はざらだ。各地の温暖化がさらにエスカレートしていくのかは不明だし、地球はいま氷河期に向かっている、との研究結果を複数の科学者グループが発表している。
 記録的な高温が続く中、氷河期への気候の変動は既に始まっていて10年ほどで顕著化するらしい。といっても以前のマンモス時代のような大規模なものでなく、比較的小規模で人類は生き延びられるようだ。
 数カ月後の気象予想もままならない人間にとって、この世はまさしく『風の吹くまま、気の向くまま』だが、 試練が課されても英知をもって乗越えていけるだろう。【清水一路】

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