スローインのボールを狙う選手ら
 日系サッカーのU7からU15までのディビジョンが優勝を争う「第7回LAリバーカップ」が2日、アーケディア高校で催された。サンゲーブルバレー地区を拠点に活動する日系サッカーチーム「LAホークス」(金本和之会長)主催によるこの大会に、LAとオレンジ郡から4団体20チーム、360人の選手が出場。保護者らを含む約1000人が参加し、屋台の日本食を味わうなど祭りのような賑わいに。親対抗の試合も企画され、サッカーざんまいの1日となった。
懸命にボールを追うドラゴンボールズとLAホークスのU9の選手

 1986年に結成され32年目を迎えた同団体は、企業からの寄付と保護者らのボランティアで同大会を運営する。金本会長によると、今年は日系企業だけでなく、現地の2企業からも水ボトルや寄付金を募ることができたという。同会長は「たくさんの寄付が集まれば、大会運営や今後の活動のために有効に利用できる。日系のサッカーをさらに盛り上げて行きたい」と抱負を語った。同会役員らはコミュニティーによるサポートにも期待を寄せている。 
 年少U7のゲーム開始を皮切りにU12、U15、U9と各ディビジョンで試合は進んだ。パスやゴールが決まるたびに観客席からは親たちの喜びの声が上がる。コーチの指示に従い懸命にボールを追う選手たち。同点で迎えたU9のPK戦では両チームの祈るような空気が満ちた。
 フィールドを離れたベンチでは、負けて悔し涙を流すU7の選手をチームメートが励ます姿も見られた。
集合写真でカメラに笑顔を向けるLAウイングスU12の選手とコーチ

 2年ぶりにU12の覇者となった「LAウイングス」で20年以上代表を務める竹田晃さん。「(同チームの)選手の多くは(テストを受けて入会する)クラブチームにも所属しているため忙しい。そのような中この大会へ向けて選手を揃え、一致団結して臨んだ。(その結果)優勝できて嬉しい」竹田さんは笑顔で選手らをたたえた。
金本会長からシルバープレート優勝のメダルを受け取るルゼルの選手

 優勝チームの選手とコーチは大きなメダルとトロフィーを手に記念撮影に臨んだ。
 フィールドの一画には、から揚げ、たこ焼き、ラーメンの屋台も出店。LAホークスの保護者による焼きそば、スナック、飲料なども販売され、試合を終えた選手らは、ラムネやかき氷などのコーナーに列を作った。
 レドンドビーチ在住の松岡真澄さんはU9「ドラゴンボールズB」所属の息子を応援に訪れた。「試合は負けて残念。(大会は)アナウンスや出店もあって便利だった。来年も参加したい」
 U9とU7に息子がいる高見五郎さんはサンペドロから参加した。「試合はすべて楽しめた。屋台の焼きそばとたこ焼がおいしかった 」
 トーレンスに住むU9「ドラゴンボールズA」所属の井筒太一くん(9歳)は2回目の参加で今回初優勝した。「シュートは打たなかったけど、うまくパスできて良かった。試合の後のかき氷がおいしかった」
 午前8時に始まった同大会は、日没近くに全試合を終了。最後は徹底したゴミ拾いと掃除でフィールドの美化に努め、日系サッカーチームのきょう持を保った。【麻生美重、写真も】
U9の優勝チームドラゴンボールズ

U7の優勝チームLAウイングス
集合写真提供LAホークス

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