日本政府から昨年秋と今年春に叙勲を受けた在ロサンゼルス日本総領事館管轄区域の4人の功績をたたえる叙勲祝賀昼餐会が7日、モンテベロのクワイエット・キャノンで開かれた。日系社会から約200人が集い、受章者の長年にわたる勲功を称賛した。
受章者は、昨年秋がエドワード・A・ペロン氏(旭日小綬章、元南加日米協会理事)と、比嘉朝儀氏(旭日双光章、元北米沖縄県人会会長)、今春がヘンリー・H・タケイ氏(旭日中綬章、カリフォルニア大学ロサンゼルス校歯学部歯周療法学科臨床学教授)と、坂本安子氏(旭日単光章、カリフォルニア州公認心理カウンセラー)。日米の相互理解の促進や友好親善への貢献、日系社会の発展に尽くした4人の業績が写真と共に紹介され、会場からは大きな拍手が送られた。
祝賀会は南加日系商工会議所の主催で、日系社会の19団体が後援した。参加団体を代表し、南加日商・川田薫会頭と、南加県人会協議会・水谷ハッピー会長、日本政府からは在ロサンゼルス日本総領事館の豊田紀子副領事がそれぞれ祝辞を述べた。各人が受章者の業績をたたえ、一層の活躍に期待を込めた。
式典に出席した比嘉氏、タケイ氏、坂本氏は、周囲の協力に謝意を表し、受章を励みにさらなる貢献を誓った。
タケイ氏は「これまで日米の懸け橋になるよう活動してきた。今回このような形で認められたことはとても名誉あることで嬉しく思う」と述べた。
坂本氏は二人の息子と夫、友人、元同僚らに囲まれ受章を喜んだ。「常にコミュニティーに支えられながらやってきた。そういった意味で、周りの人やリトル東京サービスセンター(LTSC)の皆と一緒に叙勲を受けたと思っている」と述べ、「DV被害に遭った『サバイバー』らの救済をこれからも続けていく」と今後の取り組みについても語った。
LTSCソーシャルサービス部のマーガレット・エンドウ・シマダ部長は、「90年代、ヤスコさんと机を並べて働いた。彼女はLTSCでたくさんのプログラムを立ち上げた功労者。彼女の受章を心から嬉しく思う」と喜びを伝えた。
川田会頭は「日系の諸団体と一緒に開催する叙勲祝賀会。今年は令和への改元で、通常なら4月に行うところ7月となった。準備期間も短く、来られない人も出てくるのではないかと心配したが、200人以上が4人の祝福に駆けつけてくれた」と安堵の表情。お囃子がにぎやかな「大和楽」と参加者が踊りだした「琉球國祭り太鼓」の演奏で、会は盛大に幕を閉じた。【麻生美重、写真も】