二世週祭に初めて参加するジャニーズの人気アイドルグループ「美少年」のメンバー
 第79回二世週祭に日本の芸能プロダクション「ジャニーズ事務所」の男性人気アイドルグループ「美少年」が参加することが2日、同祭から発表された。グランドパレードに登場し、高野山別院でコンサートを開く。

 同事務所所属のグループが二世週祭に参加するのは2005年の「KAT―TUN」以来で、旋風を巻き起こす。美少年のメンバーは、藤井直樹、那須雄登、浮所飛貴、佐藤龍我、岩崎大昇、金指一世の6人のユニット。いずれも2000年代に生まれ、「ジャニーズJr」に属し、これからが期待されている。
 ジャニー事務所の社長で、先月9日に亡くなったジャニー喜多川氏は、小東京に縁がある。父親が高野山の僧侶で開教師として渡米し、小東京の高野山米国別院で主監を務めた。米国で生まれた喜多川氏は、日本帰国後も別院を気にかけ、自らが設立した事務所所属のタレントを連れて別院ホールで、ファンドレイズのコンサートを開いた。今回の美少年のコンサートは生前の喜多川氏の遺志であり、別院のファンドレイズを兼ねている。
 美少年は、10日(土)午後5時から日米文化会館で行われる同祭公式行事「サンセット・オン・プラザ」に参加する。11日(日)は、午後4時開始のグランドパレードに参加し、同日午後7時半から高野山別院で、コンサートを開き別院の太鼓グループと共演する。コンサートのチケットは、20ドル。3日午前10時に販売開始。
 二世週祭の詳細は、電話213・626・2778。
 www.niseiweek.org/
 喜多川氏の父の喜多川諦道主監は、在任中に日系社会に変革をもたらしたという。1930年代から40年代の日系社会は、サウスベイ、サンフェルナンド、ロサンゼルス、オレンジ郡、サンゲーブリエル、サンファーナンド・バレーなどの各地元散らばる現在と違い、1世のグループが県人会などを結成するなど強固にまとまり、グループを持って親密な関係を作っていた。だが、仏教界は活発な活動をする日系社会とのつながりがなかった。
 喜多川主監は、各宗派が手を取り合って宗教組織を結束し、日系の地域社会に加わることを考えていた。その当時の高野山では婦人会が日舞や踊りを練習し、上手く踊っていた。この婦人会の踊りが喜多川主監の手助けとなり、違う宗派を集めて同じ所で盆踊りを踊ることを決めた。この盆踊りが、二世週祭を始めるきっかけの一つとなった。
 喜多川主監は、1931年に日系人少年33人で高野山第379団ボーイスカウトを結成、現在まで米国で最古のボーイスカウトととして活動する。379団は、世界恐慌当時の反日の偏見に対し、日系人の子どもたちに自信をつけさせ、1935年にはフランクリン・ルーズベルト大統領から表彰された。
 喜多川主監の息子のジャニーさんと娘のメリーさんは日本に移住した。2人はジャニーズ事務所を設立し、Jポップの多くの男性バンドを手掛け成功を収めた。
 ジャニーズ事務所は今年、二世ウィークファンデーションに多大な寄付を行った。メリーさんは、父親の願いと情熱の思い出に二世週祭をサポートしたい、と述べている。

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