
カリフォルニアのニューサム州知事は、8日の州議会演説で、激動する世界における民主主義の道標として、多様性の受容と創意工夫による「カリフォルニア流」を両院・両政党の議員らに訴えた。ロサンゼルス・タイムズが報じた。
演説では、新型コロナウイルスへの対応や気候変動対策、そして自身が取り組むホームレス問題、銃暴力、教育に言及し、11月に控える2期目の選挙戦をにらみ有権者を意識した内容となった。
コロナ禍における政権の対応については、徹底的な規制と、家賃の軽減や有給休暇の提供などの政策を通じて労働者や家族への支援を拡大したことをアピール。同州のGDP成長率は他州よりも上回っていると述べた。
また、気候変動対策については「カリフォルニアは他の追随を許さない」と自信を見せ、電気自動車の販売と製造における同州の優位性について語った。
環境問題や気候変動に関して国のリーダーとなることを選挙公約に掲げていたニューサム知事は、州内で販売される全ての新車の二酸化炭素排出量を2035年までにゼロにすることや、油田やガス田の周辺に健康と安全のための緩衝地帯を設けることに着手してきた。
さらに、演説では、ウクライナ紛争によって著しく高騰しているカリフォルニアのガソリン価格の対処として、州民への税金還付を導入する考えを明らかにした。