完成し、メディアイベントで公開されたグランドアベニューアーツ/バンカーヒル駅のホーム

 ロサンゼルス郡都市交通局(メトロ)は4月18日、メディア向けイベントを開催し、「リージョナルコネクタープロジェクト(メトロレール接続計画)」のグランドアベニューアーツ/バンカーヒル駅の線路やガイドウエー(地上、空中、地下などに設置された専用走行レーン)および駅プラットフォームエリアなどの工事完了と、今後は電車とシステムのテストを実施することを発表した。  
 メトロは、18億ドルをかけたリージョナルコネクターの設計と建設を、スカンスカUSA・シビルウエストカリフォルニア地区とトレイラー・ブラザーズ社の共同事業であるリージョナルコネクター建設会社(RCC)に委託している。これによって利用者は乗り換えなしでダウンタウンLAに行くことができ、通勤や通学の時間の短縮が可能となる。現在、プロジェクト全体の90%にあたる工事が完了している。同プロジェクトでは、600万時間以上にわたって、無事故そしてけが人を出すことなく安全な作業を遂行しており、メトロの建設計画の中でも安全記録を達成している。

メディア向けイベントで電車に乗りヒストリック・ブロードウエー駅に向かう市長(左端)ら関係者

 同プロジェクトの完成のあかつきには、ブロードウエー歴史地区や、ウォルト・ディズニー・コンサートホール、コルバーン音楽学校、ロサンゼルス現代美術館、ブロード美術館などへのアクセスも可能になるという。
 当日行われたメディア向けイベントの一環として、関係者らは電車に乗ってヒストリックブロードウエー駅に向かった。リージョナルコネクタープロジェクトは、ダウンタウンLAのA線(ブルー)、E線(エキスポ)、L線(ゴールド)線を結ぶ1・9マイルの地下ライトレールの延長で、小東京/アーツディストリクト駅(1街/セントラル通り)、ヒストリックブロードウエー駅(2街/ブロードウエー)、グランドアベニューアーツ/バンカーヒル駅(セカンドプレイス/ホープ通り)の3駅が新しく建設される。
 このプロジェクトが完成すると、1日あたり8万8千人(うち新規利用者1万7千人)が利用できるようになり、ダウンタウンへの通勤・通学時の乗り換えが減るため、通勤時間が最大で20分短縮されると期待されている。また、ロングビーチとアズサを結ぶライトレールと、サンタモニカとイーストロサンゼルスを結ぶライトレールの二つの路線で、南北と東西を結ぶスムーズな鉄道サービスを提供する。この二つの路線はダウンタウンLAの五つの駅を共有しており、利用者は簡単に乗り換えることができるという。

小東京/アーツディストリクト駅に設置されるオードリー・チャン氏の作品「ウィル・パワー・アレゴリー(Will Power Allegory)」。カラフルなパネルには、小東京、アーツディストリクト、スキッドロウ、ブロンズビル、ガブリエリーノ/トングバ族の人々やシンボルが描かれている。ロサンゼルスを表現したこの作品は、地域の力や政治性について現在そして未来の世代に語りかけている

 「このプロジェクトは、ロサンゼルス郡全体をメトロの鉄道システムでつなぐ重要な交通計画である。完成に向けて大きく前進しており、今年後半のリージョナルコネクターの開通を心待ちにしている」と、メトロ理事会議長でロサンゼルス郡監督委員会の委員長を務めるヒルダ・L・ソリス氏(第1地区選出)は述べた。また、メトロ理事会のメンバーであるガーセッティ市長は「より多くの市民にメトロ鉄道を利用してもらうためには、不要な停車や遅延なしに目的地に行けるような接続されたネットワークが必要だ」とし「リージョナルコネクターはわれわれのネットワークを結びつける糸である」と話した。メトロの最高経営責任者ステファニー・ウィギンズ氏は「リージョナルコネクターは、この地域にとって画期的なもので、混雑した道路に代わる交通手段を提供し、環境に大きな恩恵を与え、ロサンゼルス郡全体の経済発展に拍車をかけるだろう」とコメント。また「電車の路線接続の向上によって、利用者はメトロ鉄道システム全体、市営バス路線、その他の地域交通サービスをより便利に利用できるようになる」と説明した。
 グランドアベニューアーツ/バンカー・ヒルズ駅の建設は、メトロの鉄道システムの中で最も深い地下約100フィートの深さでの建設であったことから複雑な事業となった。同駅では、騒音や振動を軽減するために、特殊なフローティングスラブ軌道システムが採用されている。
 軌道とガイドウエーの工事完了を受け、メトロは今秋に予定されている営業運転に向けて、電車とシステムのテストを開始した。今後、駅のコンコース(広い通路)などの工事完了と、空調や消防/生命安全システムのテスト、駅に設置される美術作品やエレベーターとエスカレーターなどの設置を行う予定だという。
 同駅のコンコースには、アーティストのパール・C・シウン氏がデザインした60フィート以上のガラスモザイクの壁画が設置される。「ハイ・プリズマティック(High Prismatic)」と名付けられたこの作品は、バンカーヒルのダイナミックな地質や文化的景観の変化を表現しているという。また、地下のプラットフォームでは、ムンゴ・トムソン氏による、ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた美しい宇宙のイメージを磁器エナメルスチールで表現した「ネガティブスペース(Negative Space)」を楽しめる。リージョナルコネクタープロジェクトの三つの新駅には、メトロ・アートの依頼による作品を設置する予定で、すでに、前出の3氏の他、アンドレア・バウワーズ氏、マーク・スティーブン・グリーンフィールド氏、クレア・ロハス氏、クラレンス・ウィリアムズ氏らが、地域の美術専門家からの推薦を受け公募型競争で選ばれている。これらのアート作品とメトロ・アートについての詳細はウェブサイト—
 www.metro.net/artwww.metro.net/art
 リージョナルコネクタープロジェクトと建設に関する最新情報はウェブサイト—
 www.metro.net/regional connector

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