新車両「ボニー」」と記念撮影するガーセッティ市長(左から4人目)とマキシン・ウォーターズ下院議員(右隣)ら関係者 (AP)

 ロサンゼルスのエリック・ガーセッティ市長は2日、ロサンゼルス国際空港(LAX)で全自動無人運転車両システム(APM=Automated People Mover)の車両を公開した。20億ドルを投入した同プロジェクトは2019年3月に着工、2023年に運用開始される予定である。完成後は1時間に最大1万人の乗客を輸送することができるようになる。
 同プロジェクトは、2・25マイルの高架ガイドウエーを走る無料の電気車両システムで、空港内と周辺に6駅が設置される。そのうち3駅は空港の中心部で現在立体駐車場があるエリアに設けられ、回りを囲むターミナルにつながる歩行者用デッキが建設される。残りの駅はレンタカーや駐車場のある空港周辺エリアに設置される。さらにエアポート・メトロ・コネクター駅と呼ばれる乗り換え駅が設けられ、この駅は現在建設中のクレンショー/LAX線に接続するメトロのシステムに接続する。
 車両は4両編成で時速50マイルで走行し、ガイドウエー全線を約10分で移動することができる。完成すれば1日に20万人がこのシステムを利用すると見込まれている。
 「ボニー」の愛称を持つ白い車両の前に立った市長は「空港のピーク時(午前9時〜午後1時)には2分ごとに各駅で利用できる」と述べた。アルミ製の車体は95%がリサイクル可能で、テスラのように減速時に発生する運動エネルギーを利用して、ブレーキをかけるたびに発電する。
 ロサンゼルス市は、フランスのアルストム社がピッツバーグで製造している44両を購入しており、今後数週間で全車両がロサンゼルスに到着する予定。来年早々から試運転が始まるという。
 LAXは全米で最も交通渋滞がひどく混雑する空港の一つ。全自動無人車両システムプロジェクトは、09年に着工し23年に完了を目指す150億ドル以上を注ぎ込んだLAX近代化計画の一部である。

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