カリフォルニア州のアンティオク海水淡水化プラント建設現場で記者会見するニューサム知事(左)とビアライゴーサ前ロサンゼルス市長(中央)=11日(AP)


 カリフォルニアのニューサム知事は11日、地球温暖化の影響により歴史的な干ばつに見舞われている同州の新しい給水計画を発表した。インフラプロジェクトの加速、節水の強化、州の水道事業のアップグレードに重点を置く。
 同州では気温の上昇などにより、州として供給できる水の量が2040年までに推定10%減少すると予測されている。具体的には年間7・4〜11・1立法キロメートル(600万〜900万エーカーフィート)の範囲に相当する水が失われるとしており、これは州最大の貯水池であるシャスタ湖の貯水量(5・5立法キロ=450万エーカーフィート)を上回るという。
 計画では、新たに約4・9立法キロ(400万エーカーフィート)を貯水するほか、地下水の涵養(かんよう)拡大、廃水リサイクル事業の加速、雨などの流出水をより多く取り込む事業を構築。さらに海水や塩分を含んだ地下水の淡水化が盛り込まれている。同計画は、水道局や農業関係者からは支持を得る一方で、環境保護団体からは州で最も多くの水を消費する農業への対応や環境に配慮した実質的な改革がなされていないとの批判を受けている。
 知事はまた、新しいインフラアドバイザーに、前ロサンゼルス市長のアントニオ・ビヤライゴーサ氏を任命することも発表した。同氏は水インフラプロジェクトを含め、地方、州、連邦のリーダーと協力して優先プロジェクトを特定し、州の全ての地域で連邦資金へのアクセスを最大化する。

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