数年前、大学スポーツカンフェレンス間で、加盟校移籍再編成大騒動が勃発した。
 全米には「パワー5」と呼ばれる五つの最高峰巨大連盟が存在する。その一角であるPAC(パシフィックの略)12は、西海岸・西部を中心とした12大学で形成。そこに属するロサンゼルス拠点のブランド校(商品価値のある有名校)、UCLAとUSCの2大学が、中西部・東部大学連盟BIG10(ビッグテン)に移籍し、2024年シーズンからプレー開始と声明を出した。
 今シーズンさえまだ始まってないのだが、先日、早速来年度のアメフト試合日程スケジュールが発表された。開始時間は未定。時間は契約権を持つTV放映局によって数週間、数日前ギリギリで決定、変更もあり得るようだ。
 TV放映時間帯で不利だった西海岸のチームが、全国的に脚光を浴びる機会である。つまりLAで夜7時試合開始だと、東海岸は夜10時からとなり視聴者が減る。逆に、例えば、東部で夜、中西部で夕方開始の時間枠だと、全国的に多大な視聴者数が望める。つまり、移籍の主な要因は、TV放映権によって大学が得られる多額の収入源なのだ。
 自分の母校UCLAの気になる対戦相手だが、名門強豪が目白押しだ。1869年以降の全米選手権データ(*優勝回数定義で多少論争アリ)によると、通算17回優勝のミシガン大学、16回のオハイオ州立大学、11回(だが近年やや低迷中)のネブラスカ大学、17回で宿命のライバルUSC、そして4回のLSU(ルイジアナ州立大学、BIG10ではなく、BIG12の加盟校)だ。
 ちなみにUCLAは1954年度ランキング1位で過去1度のみ全米優勝(別投票ランキングで1位のオハイオ州立大学とシェア)したが、う~ん、これでは将来、全米チャンピオンどころか、リーグ内での上位食い込みさえ現実的に厳しい。
 さらなる懸念は、初陣のハワイ大学(ホノルル開催)戦を含め、総移動距離約2万6千マイル(約4万2千キロ)に及ぶ点だ。東京→モスクワ→ブエノスアイレス→バンコク→東京の飛行距離に匹敵する。健康管理を含め、選手やスタッフたちに頑張ってほしい。
 そして2校が抜けてしまい今後、崩壊、消滅の危機が問われるPAC12だが、再編成による巻き返しもひそかに期待する。(長土居政史)

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