
全米日系人博物館(JANM)はこのほど、1040万ドルの寄付を元に民主主義やリーダーシップ、多様性、そしてコミュニティーのエンパワーメントを促進する「渡邉利三デモクラシー・フェローシップ(渡邉フェロー)」を創設した。政府やビジネス、メディア、芸術、NGO(非政府組織)の各分野で活躍する日本の若手・中堅のリーダーと米国のリーダーとの対話・協力を図るプログラムをJANMの民主主義保存全米センター(デモクラシー・センター)で行う。

JANMのアン・バロウズ館長兼CEOは「日米および他の民主主義国家間の同盟は、世界規模での民主主義を強固にし、保護し、支援ネットワークを構築し、国境を越えた問題に集団で取り組む能力を強化する」とし「より大きな理解、協力、共通の価値観を育むことで、われわれは日米に利益をもたらし、世界の安定と繁栄に貢献する強固なパートナーシップを築くことができる」と語った。
渡邉利三財団代表の渡邉利三さんは「人生の行く末は分からない。しかし人生そのものと教育がわれわれを豊かにすることは確かだ。教育はわれわれの頭脳に批判的思考を、そして魂に深い感情をもたらす。日々学び、意義のある人生を送ろう」と述べた。
「渡邉フェロー」では2024年から毎年、1年間のプログラムの参加者が東京に集まり、2週間かけてロサンゼルス、ニューヨーク、ワシントンを訪問して米国内外の政府や民間組織のリーダーたちと交流する。また、米国滞在中にJANMデモクラシー・センターで行われる渡邉リーダーシップ会議に参加し、民主主義、政策、市民参加に関する問題についての視察やセミナー、ワークショップ、日系米国人の体験を通して米国について学ぶ。デモクラシー・センターのジェームズ・E・ハー所長は「この主要プログラムは民主主義の原則である二国間普及を促し、個人の権利と自由が確実に守られ尊重されるようにし、日米両国の地域社会のエンパワーメントを次世代に向けて促進する、専門家と外交支援の国境を越えたネットワークを構築するものだ」と説明している。
民主主義米国の価値観探求
デモクラシー・センター
デモクラシー・センターは来館者が過去と現在のアジア系米国人の経験を検証し、人種、アイデンティティー、社会正義、民主主義の形成について話し合うことができる場所となっている。幅広い年齢層の人々が民主主義教育によって意識を変革し、文化をたたえ、市民参加を促進することができるほか、重要な問題について一般市民や公務員の教育や情報提供を行っている。また、コミュニティー内およびコミュニティー間で前向きな変化を提唱する力を生み出し、米国の民主主義を形成する価値観を究めている。同センターはコミュニティーを自己擁護に参加させ米国人であることの意味を進化させながら探求し、結果的に皆を団結させる行動につながるような解決策を模索している。
