私が関わる毎月発行の無料配布雑誌で、「死ぬまでにしたいこと」を読者から募集しました。そんなテーマを考えたのは、「最高の人生の見つけ方」(2007)という映画を見たからでした。実直な自動車整備工のカーター(モーガン・フリーマン)と、豪放な実業家エドワード(ジャック・ニコルソン)はがんで入院した病室で出会い、ともに余命半年を宣告されます。そして、「棺おけに入るまでにやっておきたいこと」を書き出した「バケット(棺おけ)リスト」を作った2人は、リストを実現させるため人生最後の旅に出る…という物語です。
 自分が死ぬまでに何をしたいかなんて、自分の中だけにしまっておけば良いと考える方も多いかと思います。ですが、ぼんやりした目標を立てて夢をかなえた人はいません。米国中をくまなく歩いたからといって、月にたどり着けるわけではありません。強く目標を立てた人だけが、願いがかなう切符を手にするのです。
 圧倒的に多かったのは海外旅行に行くことでした。日本以外の国に行っていないという後悔があるのでしょう。自分の教養を深めたり、今までチャレンジしなかった趣味を始めたいという目標を持つ方もいました。また、自分が死んだ後に、家族内で相続争いが起きないように準備したいという目標は、少なからず誰でも共感します。友人や親類に会いに行きたいという願いも、切実なものを感じます。ボランティアを続けたいというものありました。何十年もボランティアを続けている方は、続けることが生きがいになっているのだと感じました。
 誰でも何かをしておきたいと思っているのに、時間がないとか、健康問題、金銭問題、家族に反対されたなど、思いつくことを言い訳にして、やりたいことをやっていないのではないかと思います。大切なのは、目標に掲げたことが生きている間に実現できるか、できないかではありません。実は実現できるかどうかは、どちらでも良いことだと思います。目標を持って生きようとしていたこと、前向きに生きる姿勢こそが、生きるということなのだと思います。(アサクラ ユウマ)

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