
ロサンゼルス・小東京の日米文化会館(JACCC)は12日、アラタニ劇場の改修工事と一時閉鎖について声明を発表した。劇場は空調設備の更新工事および建物改修のため、当面の間休館する。
同劇場は5月31日、アジア系米国人劇団「イースト・ウェスト・プレーヤーズ」との共同制作によるロジャース&ハマースタイン作「フラワー・ドラム・ソング」最終公演終了を機に、地域の貴重な文化拠点を維持するために緊急に必要とされる施設の改修に着手した。
閉鎖の直接的な理由は、建物の冷房システムの中核を担うチラー(冷却装置)の故障である。既存設備はすでに機能を停止しており、これまで仮設の冷却機器をレンタルして対応してきたが、その費用は毎月数千ドル規模に上り財政的な負担となっていた。
今回導入される新しいチラーは、より大型で高効率の最新設備となる予定で、環境性能の向上も見込まれている。一方で設置には建物の構造的な改修が必要となるため、劇場空間全体に及ぶ大規模工事が避けられなくなった。
同館は工事の進捗に応じて情報を随時更新するとしている。また今回の改修を単なる設備更新にとどめず、将来的にはデジタル技術を活用した舞台環境の整備なども視野に入れ、次世代に向けた機能強化を検討しているという。
JACCCのパトリシア・ワイアット館長兼CEOは「アラタニ劇場は40年以上にわたり、当センターの使命の中心であり続けてきた。今後も小東京における日本および日系米国文化の重要な拠点として、長くその役割を果たし続けられるよう努めていく」と述べた。 なお工事期間中も、会館内のイサム・ノグチ・プラザ、渡邉利三料理文化センター、ジョージ・J・ドイザキ・ギャラリーなどの文化施設は通常通り運営を継続し、地域の文化拠点として各種イベントやプログラムを維持する。JACCCは「多くの支援に感謝し、今後も文化とコミュニティーの発信拠点として発展させていきたい」としている。
