17日に亡くなったアンディー松田さん

 世界的に知られるすし職人養成学校「スシ・シェフ・インスティテュート」の創設者で、日本食文化の普及に尽力したアンディ松田(本名・松田文男)さんが17日、死去した。69歳だった。

 松田さんは1956年7月26日、兵庫県西脇市で生誕。9歳の頃、家族が営み始めた日本料理店で料理の楽しさを学んだ。高校卒業後は大阪の料理店で修業を積み、23歳で家業を手伝った後、25歳で渡米。包丁とわずかな所持金を手にロサンゼルスへ移住した。

 渡米後は小東京の飲食店で働き始め、その後サンタモニカやニューヨーク、コロラド州アスペンのすし店、さらにはクルーズ船でも総料理長を務めるなど経験を重ねた。

マグロの解体の実演を行う松田さん

 36歳の時に初めてがんと診断されるが、闘病を乗り越えたことを機に人生への感謝を深め、日本料理の技術と精神を後進へ伝える教育活動に力を注ぐようになった。

 2002年にはロサンゼルスでスシ・シェフ・インスティテュートを設立。以来20年以上にわたり、初心者からプロまで幅広い人材を育成してきた。同校の卒業生は35カ国で2千人を超え、世界各地のレストランや飲食業界で活躍している。

 松田さんはすしの技術だけでなく、「自然、家族、地域社会への感謝」を重んじる姿勢を教え続け、日本食文化の理解と発展に大きく貢献した。多くの教え子からは「シェフ」であると同時に「先生」として慕われた。

誠実で思いやりある人柄で、日系社会とすし学校の生徒から慕われた松田さん

 日本食の海外普及に貢献した功績をたたえる農林水産省の「日本食海外普及功労者表彰」を25年に受賞し、本年3月に行われた授賞式では今後も取り組みを継続していく意思を示し、「小さな学校ではあるが、引き続き支えてほしい」と呼びかけていた。

 遺族は妻の摂さん、長女ジュリーさん、娘婿のアンディさん。

 葬儀は20日、ランチョ・パロス・バーデスのグリーンヒルズ・モーチュアリー&メモリアル・チャペルで執り行われた。葬儀の模様はオンラインでも配信されており、録画映像は9月18日まで、葬儀社のサイトを通じて視聴可能。関係者は「故人をしのびたい方々に視聴いただければ」と案内している。葬儀視聴のウェブサイト―

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