趣味の会「大正クラブ」(鈴木博久会長)は4日、今年で33回目となる恒例の「健康フェア」を小東京の教会で催した。日中80度を超える季節外れの猛暑に見舞われたこの日、計275人が来場し、フルー予防注射をはじめ血液検査や各種サービスを受けた。
大正クラブが主催する同健康フェアは、日系社会の医療分野にボランティアで奉仕する医師や看護師、医療関係者らで構成される非営利団体「日系医療協会」(JCHA、会長=桜井フレッド医師)の協力を得て、毎年11月の第1日曜日に開催している。
今年は、フルー予防注射や血液検査、前立腺血液検査、視力検査、聴力測定、血圧測定のほかに、一般内科や胃腸消化器、眼科、泌尿器科、足膝科、指圧、針療法などが設置され、医師や看護師、特殊技能士や大正クラブの会員ら計100人近くがボランティアで対応した。
ウエストロサンゼルス在住の岩元ケイ、照美夫妻はこの日、血液検査を受けた。「結果の詳細が自分の手元に届くため、自分で(健康)管理ができていい」といい、現在のところ健康だが、何か質問などがあればJCHAの無料医療相談で説明してくれるので心強いと、過去11年間、夫婦で毎年訪れているという。
また5、6年前から同健康フェアに通うグレンデール在住の高橋徹さんは、フルー予防注射を受けた。かかりつけの病院でも無料で受けられるが、「小東京の方が近く、一カ所にいろいろな科の先生がそろっているので、何か相談する必要がある時は便利」と利便性を話した。
同健康フェアの運営費は、大正クラブが毎年夏に開催する資金集めのためのダンスパーティーと、コミュニティーからの寄付でまかなっている。鈴木会長は、毎年ボランティアとして協力してくれる多くの医師や看護師、会員らに感謝の言葉を述べるとともに、「まだまだ日本語を話す人が多いので、こういった健康フェアは続けていく必要がある」と強調した。
JCHAは毎月第3日曜日午前10時から正午まで、無料医療相談をミヤコホテル(328 E. 1st St.)で開催している。同フェアで血液検査を受け、自宅に郵送された検査結果についての相談や日本語での説明などにも応じている。JCHAの次回の無料医療相談は、今月18日(日)。12月は16日(日)にそれぞれ予定している。詳細はJCHAまで、電話310・316・5659。 【中村良子、写真も】