南カリフォルニア大学で映画と文学を指導するアキラ・ミズタ・リピット教授と河瀬監督によるQ&A形式で進められた。
最前列で熱心に聞き入っていた来場者の一人、ニューメキシコ州サンタフェ在住のサーシャ・フェイストさんは「6月に映画学科を卒業したばかり。ほとんどの人はアイデアを練るだけで実現できないけれど、実際に作品を撮り続ける河瀬監督のパワーに感嘆する。アイデアを現実のものにしていく彼女は素晴らしいと思う」。LAで女優活動をしている日系米人、エミ・エリスさんは「河瀬監督は自然を生かし、歴史や祖先のことも取り入れて映画を作る。自身も日系なので、日本人の精神を理解できる部分がある。女性監督が(女性の地位が低いとされる)日本で映画を撮ることの難しさも想像できる。相当な努力をしていると感じる」。閉会後も河瀬監督は質問や記念撮影に応じ、参加者と交流を図った。
夕刻からは記者会見、レッドカーペット、上映会が続いた。会見では、ジャパン・ハウスの海部優子館長、千葉明総領事、別所哲也SSFF&ASIA代表、EXILE HIRO、EXILE AKIRA、同じくEXILEの小林直己、河瀬直美監督、松永大司監督、そして「三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE」のボーカル、今市隆二が席に着き、それぞれ質問に答えた。
今回のイベントのアンバサダーに就任し広報活動を務めたEXILE AKIRAと小林直己は就任を「光栄に思うのと同時に責任を感じる」とし、映画祭のPRにさらに尽力することを誓った。
レッドカーペットには、ジャパン・ハウスのアドバイザーを務めるX JAPANのYOSHIKIをはじめ、ハリウッド映画への出演経験もあるミュージシャンで俳優のMIYAVI、「ゴーストバスターズ」の新作のメガホンを取ることが発表されたばかりのジェイソン・ライトマン監督、第70回(97年度)アカデミー最優秀短編映画賞を受賞したクリス・タシマなどがさっそうと登場した。
「ショート・ショート・フィルム・フェスティバルin ハリウッド」特別上映会では、18年のグランプリ作品「カトンプールの最後の日」、松永監督の「カナリア」、第90回(18年度)アカデミー賞メイクアップ&ヘアスタイリング賞受賞の辻一弘を追ったドキュメンタリー作品「The HumanFace」、脚本・監督河瀬直美、主演別所哲也による「嘘―LIES―」が披露された。