10年ごとに実施される市議会区境界線の再編成で、再編成委員会は地図の草案を市議会へ提出した。これを受けハーブ・ウェッソン市議会議長は、草案協議の日程を発表。公聴会は5日から3日間、サンペドロ、バンナイス、ロサンゼルス・ダウンタウンの3カ所で開かれる。
 5日(月)は、午後4時からサンペドロの「ハーバー・コミッション・ボードルーム」で、6日(火)は午後4時からバンナイスの「カウンシル・チェンバー」で、7日(水)は午後4時からロサンゼルス・ダウンタウンの市庁舎で開かれる。
 市議は、提出された草案に変更や改訂がある場合、翌日8日(木)までに改訂版を市議会へ提出、16日(金)に市議会の議事運営委員会内で地図の投票を行う。
 ウェッソン市議会議長が日程を発表した後、9区のジャン・ペリー市議は同市議会議長宛に嘆願書を提出。その中で、草案作成において市民の声が反映されておらず、客観性に欠けていた点を指摘し、「発表された日程は予定がつまりすぎ、市議会内での話し合いの余地がまったくない」と、日程の変更を要求している。
 昨年12月に再編成委員(市長や市議から選出された21人の識者により構成)が地図の草案を発表して以来、多くの市民やコミュニティーなどから異論の声が上がった。草案作成の過程で「裏口取引があった」との声もあり、ジャン・ペリー、バナード・パークス両市議をはじめ、韓国系同盟らは違法性を訴え訴訟の準備を始めた。
 再編成委員からこのほど市議会に提出された草案によると、小東京をはじめスキッドロウやサウスロサンゼルス、シビックセンターといったダウンタウンの中心部はすべてボイルハイツやイーストロサンゼルスを含む14区に吸収されている。
 市議会区境界線は、区を代表する市議選出にかかわるため、各15区の人口が均等になるよう10年ごとに再編成する必要がある。詳細はホームページで―
 www.redistricting2011.lacity.org
【中村良子】

市議会に提出された第9区の草案地図。小東京を含むダウンタウンの中心部(右上のピンクのエリア)はすべて、第14区に吸収されている

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