伊藤ルイス元ロサンゼルス郡検事の司式により、厳粛な雰囲気の中就任宣誓を行う岩下寿盛会長(右から3人目)はじめ、2013年度の役員

乾杯の音頭をとる比嘉朝儀顧問

 南カリフォルニアで40県人会が加盟する南加県人会協議会は10日、2013年度新役員就任式および親睦会をモンテベロのクワイエットキャノンで催した。在ロサンゼルス日本総領事館の新美潤総領事をはじめ、日系諸団体の代表者ら約200人が見守る中、岩下寿盛会長および新役員の就任式が執り行われた。【中村良子、写真も】
 伊藤ルイス元ロサンゼルス郡検事の司式により、2013年度の役員一同はステージ上で右手を挙げ、厳粛な雰囲気の中就任宣誓を行った。
 2期目となる岩下会長はあいさつの中で、「昨年は無我夢中の一年だった」と振り返りつつも、2011年の発生以来続けている東日本大震災の義援金集めを今年も協議会のゴルフ大会と親睦演芸会を通じて継続すると発表。「昨年は、米国カラオケ紅白歌合戦、新撰組レストラングループ、LA歌謡クラブなどもそれぞれイベントを開催し、義援金集めに協力してくれた」と感謝の言葉を述べ、引き続き多くの協力を求めた。
 協議会は、2年前に課税免除の非営利団体として正式に認められ会則を改定。岩下会長は今年の課題として、「新しい会則のもと、協議会運営の合理化と簡素化を」と述べるとともに、「日本文化の原点である日本語教育の支援として、過去33年にわたり継続してきた日本文化の継承者奨学資金与、演芸会を通じそれぞれの県の郷土文化の活性化をサポートすることで、日系社会や若い世代の人に協議会の存在を知ってもらいたい」と意欲を述べた。
 また、会員の高齢化や後継者不足問題に対処するため、昨年から隔月ごとに会長会議を開催。その中で、県人会の活性化を図ることを目的に各県人会の年会費免除を決定するとともに、複数県合同によるピクニックの開催案も出ているという。さらに、3世や4世が中心となって運営する会も増えてきたことから、月例ミーティングや会長会議なども英語にする方向で話し合っている。その第一歩とし、今年の新年会は初めて日英両語で行われた。
 南加県人会協議会は来年、創立50周年を迎えることから、近日中に実行委員会を立ち上げ、記念式典や記念誌発行の準備を開始する。岩下会長は、「半世紀を区切りに、協議会の歴史を正しく伝え、将来につなげていきたい」と力強く意気込みを語った。
 日系社会を代表し、南加庭園業連盟の荒木慶一会長、日系商工会議所の青木義男会頭、在ロサンゼルス日本総領事館の新美総領事がそれぞれ祝辞を述べ、長年にわたる同会の活動と社会奉仕に敬意を示し、横のつながりを強め、今後もさまざまな形での協力を約束した。
県人会協議会への尽力に感謝し、岩下会長から表彰される(左から)河野さん、米澤さん、原田さん

 席上、3年間にわたり演芸委員長を務めた原田フランクさん、七夕委員長を務めた米澤義人さん、また過去4年間にわたり同会の会報「幾山河」の編集長を務めた河野健さんの3人に、岩下会長から感謝の盾が贈られた。
 2013年度新役員は次の通り。(敬称略)
 ▽名誉会長=新美潤(在ロサンゼルス日本総領事)▽会長=岩下寿盛(鹿児島)▽副会長=当銘貞夫(沖縄)、野田健一(群馬)、中西和彦(佐賀)、森ジョージ(宮崎)、岡本ケイ(和歌山)、西元和彦(鹿児島)、柴田錬蔵(秋田)、原田文夫(群馬)、小林正三(山形)、松岡八十次(愛媛)▽幹事=松岡八十次▽幹事補佐=奥田貞沖(岐阜)▽通常会計=水谷ハッピー(岐阜)▽会計補佐=渡辺リチャード(福島)▽書記=ケースビア章子(群馬)▽書記補佐=北垣戸和恵(石川)▽特別会計=撫養真寿美(徳島)▽特別会計補佐=柴田法子(秋田)、太田勉(三重)▽会計監査=大谷明義(福岡)、野田英子(群馬)、稲葉要(静岡)、平山安正(熊本)▽法律顧問=伊藤ルイス(群馬)

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