「福島愛育園」の学生が名付けた桜を愛おしそうに眺めるオケリーさん(写真=メトロ)

 メトロ・ゴールドラインの小東京駅横に植樹されている桜の木の世話をボランティアで続ける「桜レスキュー・プロジェクト」(トーマス・オケリー代表)は7月25日、南加日米協会(ダグ・アーバー会長)とメトロ、日系団体らと協力し、同地の桜13本のうち3本に名前を寄贈する式典を催した。
 3本の桜に命名したのは、南加日米協会が主催する「福島ユース文化交流事業」でロサンゼルスを訪れていた福島県の児童養護施設「福島愛育園」(斎藤久夫園長)の学生8人。テンプル通り側にある桜3本にそれぞれ、「Momorin(ももりん)」「Fukkou(福幸)」また、福島愛育園創立者の瓜生岩子さんにちなんだ「Spirit of Iwako-sensei(岩子先生のこころ)」と8人で考えた名前を付けた。
 同桜は、2009年11月の小東京駅開業を記念して16本が植樹されたが、その後スプリンクラーが止められ、3本が枯れてしまった。
 ゴールドラインで小東京をよく訪れているパサデナ在住のオケリーさんはこれに心を痛め、ボランティアで桜の木の水やりを始めた。オケリーさんは1街にある高野山の許可を得て水をもらい、カートで駅まで運んで週2回の水やりを4カ月間続けた。
 オケリーさんの活動を知ったメトロは、桜はメトロの管轄区外に位置しているが、木にはメトロが管理するかんがいシステムが設置されていたことから、スプリンクラーを再開。近日中には枯れてしまった3本を補うため、あらたに桜を植樹する予定という。

Leave a comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です