中学時代は陸上部に属し、1500、3000メートルの中距離選手で、地元名古屋市の大会では入賞する速さだった。高校に進学してからランニングとは無縁だったが、4年前に友人から「LAマラソンに出よう」と誘われ、元々走るのが好きだったため再開した。
初マラソンで3時間36分という好タイムを出し、その後も自己記録を更新、アウトドアの豊富な経験が生きている。
渡米後にロード、マウンテン両バイクを保有し、自転車歴は約20年。100マイルやクロスカントリーなど、得意とする長距離レースに出ている。登山は、近郊のバルディーなどのトレイルを巡り、ホイットニーなどの高い山へは3日かけて、テントを入れた大きなバックパックを背負って険しい山道を上る。富士山は「弾丸登山」で、わずか10時間で走破。このようにし、身長5フィート10インチ、体重140パウンドというスリムな体形と体力を維持している。
出走5回のマラソンのベストタイムは3時間15分。目標を「あと1、2年で3時間を切ること」と定める。「そのためには、練習方法を変えなければならない」といい、同好会の仲間から走法やペース配分、コンディショニングなどを教えられ、短い距離を何本も早く走る「スピード練習」を取り入れた。1時間29分台の記録を持つハーフのスピードを、フルで最後まで持続すれば3時間を切る計算ができ「スピードと持久力をいかにつけるか」が課題だ。
ランニングの醍醐味は「設定したタイムに挑戦すること。頑張って練習して、目標タイムを破るのは、ゲームみたいな楽しさがある」と語る。トライアスロン(五輪種目と同じ距離)には、2度チャレンジ。いつかは「アイアンマン(フルトライアスロン)に出たい」と、常に高い目標を定め「ゲーム」を楽しむ。
「自己ベストを更新したい」
走りながらランニング仲間を撮影
LAマラソン
当日は、混雑する後方からあえてスタートするのは、後から追い上げて仲間の走りを写真と動画で撮影するためだ。スポーツ撮影用の小型アクションカメラを帽子に装着し、タイムロスを覚悟の上で、仲間を見つけて撮ることを繰り返す。
「ランニングは単調なので、走っている時は練習もレースも景色を見ることが楽しみ」と語る。カナダ・バンクーバーの美しい港町、ユタ州セントジョージでは山々の自然の緑に魅せられ、心地よく走った。ロサンゼルスは「ドジャースタジアムから始まって、ダウンタウン、チャイナタウン、ハリウッド、チャイニーズシアター、ロデオドライブ、最後のサンタモニカまで、名所を通るので飽きないのがいい」。「沿道の応援してくれる人たちは途切れなくて、ワイワイ盛り上げてくれる」といい、声援を力に変える。