米国書道研究会は、故生田観周師が1965年に創立した。以来、ロサンゼルスを拠点に全米各地に支部を設立し「日本の書」の普及と「書」の心を伝えている。今展示では生前の師の威厳を思い起こさせる遺墨2点が飾られ、会場の空気をいっそう引き締めている。
竹花晴夫理事長によると、同会の書道を学ぶ目的は、自分を磨く、日本開催の書道展に出品し競う、米国で日本の伝統文化を披露する―の3点。会員は向上心を持ち米国内はもとより、産経国際書展や東京誠心社展など日本の権威ある書展に出品。入賞・入選作を多く出し、受賞を励みにいっそうの努力を重ねる。各イベントでも実演し、書道の普及に努めている。
選抜展は、若手を中心にカナと漢字を用い基本に忠実な現代書の力作が並んだ。
生田会長があいさつに立ち、両展示会について「令和元年に意義深い書道展を開催できた」と感慨深げに語った。同会は米国内で活動しながら日本との絆を深めており「恵まれた環境の中で国際的な文化交流による日米友好親善にささやかながら
展示は20日まで行われ、時間は正午から午後4時まで。月、火曜が休み。19日午後1時から生田会長と同会役員が席上揮毫を行う。【永田潤、写真も】