大谷翔平選手がMLBの2021年度のアメリカンリーグMVPに選ばれた。その類いまれなる活躍は世界中の主要メディアで報道され、野球を愛する人たちから称賛と祝意が寄せられた。しかも全米野球記者協会の投票資格者30人の満票を得たのである。数々の記録は詳しく報道されているので繰り返すこともないが、ここに至るまでには幼少期からの大谷選手の野球を愛する気持ちと、うまくなりたいという気持ちと、明確な目標があった。
 2018年に報道された大谷選手の二刀流を目指すために彼が用意した細かい具体的目標がすごい。大きく九つのブロックに分けた表を作り、さらにそのブロックごとに九つの具体的な目標が書かれている。真ん中のブロックには中心に「ドラ1、8球団」とあり、ドラフトで8球団から1位指名を勝ち取る。その周りには、体づくり、メンタル、人間性、運、変化球、スピード160km/h、キレ、コントロール、の8個の具体的目標が配置されている。
 そして周りを囲む8個のブロックは、上記8個の目標を達するための、さらに細かい目標で囲まれているのだ。この一覧表をここで示せないのは残念だが、「人間性」のブロックでは、感性、思いやり、礼儀、信頼される人間、継続力、感謝、計画性、愛される人間、の八つがあり、「運」のブロックでは、あいさつ、道具を大切に使う、プラス思考、応援される人間になる、本を読む、審判さんへの態度、部屋掃除、ゴミ拾い、の八つに囲まれている。
 「変化球」のブロックでは、カウントボールを増やす、遅く落差のあるカーブ、ストレートと同じフォームで投げる、ストライクからボールに投げるコントロール、奥行きをイメージ、左打者への決め球、スライダーのキレ、フォークの完成、の八つだ。
 これらの細かい具体的な目標が中心の8個の目標に、それぞれ8個の細部目標として設定されているのだ。この目標に沿って毎日チェックし重点目標を意識して自己鍛錬を積み重ねてきたのだろう。目標は誰でも設定できる。しかし、それらを日々小まめにチェックし、反省と精進を重ねてきたその努力には驚くと共に心からの賛辞を送りたい。  大谷選手の偉業の陰にはこれだけの日々の努力の積み重ねがあったのだ。なるほど彼は天才であり、超人だと納得できるのである。【若尾龍彦 】

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