外国人の入国規制が緩和され、フランスからニュージャージー州ニューアークの空港に到着したボーイフレンドと抱き合って再会を喜ぶ女性=8日(AP)

 8日から米国への入国規制が緩和されたことを受け、米国とメキシコの国境線が開放された。これまで必要不可欠な仕事や業務に携わる労働者に限られていたが、ワクチン接種を受けた外国人はその理由にかかわらず合法的にメキシコから米国に入国できるようになった。米メディアが報じた。
 解除前日の7日夜、メキシコ側の国境の町ティファナに入ろうとする数百台の車両によって道路が数キロにわたり渋滞。また徒歩でカリフォルニア州サンディエゴに入ろうとする歩行者が検問所前に長蛇の列を作った。2020年3月に導入された入国規制は、特に国境で分断された地域に、経済的および社会的に甚大な影響を及ぼしている。サンディエゴのトッド・グロリア市長は、「長きにわたる規制が家族を引き離し、国境を越えた貿易に依存するビジネスに壊滅的な打撃を与えてきた」と語った。また、サン・イシドロ商工会議所のジェイソン・ウェルズ専務理事は、「観光業への差別」と呼ばれる国境規制により、地元企業は13億ドルの売上減に見舞われていると述べている。
 規制が緩和されたことから米国への亡命を希望する移民が増え、バイデン政権にとって新たな試練となることが予想されている。

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