
ロサンゼルス統一学区は、2022年1月10日までに新型コロナウイルスのワクチン完全接種の義務化を承認していたが、このほどそれを解除する構えを見せている。現在12歳以上の生徒のうちまだ3万人以上がワクチンを完全に接種しておらず、期限後の登校が危ぶまれている。生徒を対象とした方針としては全米で最も厳しいワクチン義務化が大幅に後退することになり、義務化に反対している保護者にとっては猶予期間となる。ロサンゼルス・タイムズが報じた。
メーガン・ライリー教育長代理によれば、義務化の期限は次の学年が始まる22年秋まで延期されるという。教育委員会は、14日の理事会で期限延期について最終的な決定を下す予定だ。
この義務化によって、これまで数千人の生徒がワクチンを接種し校内感染予防が強化された一方で、対面授業を受けられない生徒の数は数万人にも及ぶであろうという問題に直面していた。ワクチン接種を受けていない生徒は「City of Angels」と呼ばれる既存の自主学習プログラムに参加することになるが、同プログラムは今学期始めから苦戦を強いられており、今後多くの生徒に対応するのは困難な状況にあるという。ニック・メルボイン教育委員は「校内の安全性は最も重要だが、学業とのバランスを考慮する必要がある。大量の生徒を自主学習に移行させると、教師やクラスにも影響があり混乱を招く恐れがあるだろう」と述べている。
同学区の決定は、来る春学期に縮小を予定していた同地区のコロナウイルス検査プログラムにも影響を与えることが予想されている。ライリー教育長代理の修正案では、同学区は春学期開始時に全ての生徒と職員にベースライン検査(健康時に行う検査)を義務付け、1月まではワクチン接種の有無にかかわらず全員に毎週検査を実施する。また、2月からはワクチン接種証明書を持たない生徒のみに定期的な検査を義務付けるという。
ワクチン接種義務化に関しては、州内の他の学区でもさまざまな問題が起こっている。カリフォルニア州で初めてワクチン接種を義務化したカルバーシティー統一学区は、11月19日までに生徒にワクチンの完全接種を義務付けていたが、対象となる12歳以上の生徒の約17%がまだワクチン接種を行っていないことから期限を撤廃した。また、北カリフォルニアのオークランド統一学区は、必要書類の提出が困難な家庭のために期限を1カ月延長している。
