
南加日系商工会議所(南加日商)は今年度の新役員就任式と功労者表彰ランチョンを3月27日、アルハンブラのアルマンサーコートで催した。竹花晴夫新会頭は、コロナ禍の困難なかじ取りの中でも役員と共に力を合わせ日系社会のために献身することを固く誓った。表彰式では、アランさんとジョアンさんのクマモト夫妻と、ガーデナ平原日本文化会館(GVJCI)を日系社会のヒーローとして顕彰し、賛辞を贈った。

新型コロナウイルスのパンデミックにより一昨年3月に出された自宅待機令以降、日系社会の屋内での大きなイベントは中止になっていた。日系社会ではこの就任式が屋内行事開催の先陣を切った形となり、対面イベントを待ち望んでいた109人が参加。「久しぶりに会えてよかった」と喜ぶ声があふれ、式の開始前から会場は活気を帯びた。
最初に物故会員とウクライナでの戦争犠牲者に黙とうがささげられ、ウクライナの平和を祈った。
役員の名が1人ずつ呼ばれ、登壇し宣誓式に臨んだ。カリフォルニア州議会のアル・ムラツチ下院議員の立会いで任務を遂行することを誓い、竹花会頭以下、18人が正式に就任した。会場は日系社会の期待を込めた大きな拍手に包まれ、新役員の船出を祝った。
会頭就任は10年前の2012年以来、2度目となる竹花氏が、あいさつに立った。コロナ禍とサプライチェーンの問題、前例のない極度のインフレ、ウクライナ戦争を挙げ、「われわれは、異常な時代の歴史の中に生きている」と強調。3年目に入ったパンデミックが、日常生活を社会的にも経済的にも変化させたとし、「コロナとの共生がこれからも続くだろう」と述べた。
南加日商が小東京で主催した本年元日の祝賀イベントを報告。昨年末にオミクロン株が急拡大し、南加日商が下す難しい決断を日系社会が注目する中、開催か中止かについて1週間前まで話し合いを重ね、全会一致で開催を決めたという。竹花氏は内心「パンデミック中に人が集まるのか」「多くの金銭的損出を出したらどうしよう」などと、胸中が穏やかでなかったことを明かした。だが「イベントの成功を報告することができ、日系コミュニティーが催す、ステージを備えた野外イベントの先駆となった」と胸を張り、また、同イベントの支援者をたたえた。

今回の就任式も、他の日系団体が役員就任式をバーチャルで開催する中で、屋内の対面にするか再び難しい決断を迫られたが、感染に細心の注意を払った上での対面式を決行。「州と郡、市が規制を緩和し、完璧なタイミングで、みなさんが来てくれた」と謝意を表した。
南加日商の前身である「南加中央日本人会」が設立されたのが1905年。今年で117年目になる。竹花氏は「そのミッションとレガシーを継承して、コミュニティーに献身し続ける」と力を込めた。世界情勢とコミュニティーの状況が移り変わり、時代が変化し続けていることを認識する必要性を訴え、「未来とコミュニティーへより良い奉仕をするための方向性を慎重に考える時だ」と協調を求め、来月以降にこの議題を話し合う委員会を設置し委員を招集する意思を示した。来場者に南加日商への入会を促し「日系社会の一員となってビジネスを拡大させよう」と呼び掛けた。
来賓の武藤顕総領事と南加庭園業連盟会長の岩下寿盛さん、南加日系婦人会会長のジョイス・チンさん、南加県人会協議会会長のリチャード・ワタナベさんが祝辞を述べた。各人は新役員の前途を祝すと共に、南加日商が担う日系社会におけるリーダーシップと、会のさらなる発展に期待を掛けた。

リトル東京ビジネス組合のデイビッド・イケガミさんが音頭を取り乾杯した。表彰式は日系スピリット賞のクマモトさん夫妻と、コミュニティー団体賞のJCIの事務局長のアリソン・コチヤマさんが謝辞を述べ、さらなる社会貢献に使命感を燃やした。
就任式を終えた竹花新会頭は、「これだけ多くの人に見守られて役員が就任し、責任を感じる。諸団体と協力し日系社会に尽くしたい」と、活動の本格再開に動き出す日系社会のけん引に意欲を示した。コロナ禍で2年以上も活動が滞ってきた日系団体の多くが活動資金不足に不安を抱えている問題に対し「日系社会の皆がファンドレイズなど催しに参加し、助け合わなければいけない。それを手伝いたい」と話した。会頭は就任式で入会を呼び掛けたが、多くの日系団体が会員数の減少に苦慮していると指摘し、「英語を話す日系人と日本人が協力して日系社会全体を盛り上げる必要がある。コロナ禍で困っている今こそ一つにまとまるいい機会である。日系人の意見を積極的に取り入れ、日本人は日系米国人社会に日本とのビジネスや文化のコネクションなどのアドバイスをすればいい」と提言した。名刺交換会やビジネスセミナーなど、パンデミック以前まで催していた活発な活動の再開に意欲を示し、「コロナで途絶えていた活動に取り掛かり、日系社会とリトル東京のビジネスの活性化に役立ちたい」と抱負を述べた。


