創立100周年祝賀式の参加者。地元はもとよりネバダ州からも駆けつけ、約200人が祝った

 100周年を迎えたサンファナンドバレー本願寺仏教会(SFVHBT)がこのほど、祝賀式と昼食会を催した。当初は昨年10月に予定されていたがパンデミックにより延期されていた。同時に、同院の住職として2020年まで16年間務めたパトリシア・ウスキ氏の引退祝いも行われた。南カリフォルニアとネバダ州からおよそ200人の会員、来賓、寺院関係者らが出席した。

あいさつに立つ前住職のパトリシア・ウスキ氏。100周年と同時に自身の引退を祝った

 SFVHBTは日本最大の仏教会派である西本願寺に属する浄土真宗の寺院で、1920年代にサンファナンドバレーに入植した最初の日本人たちが、小さな集まりを通して仏教の教えを学んだことから始まった。その20年後、日系米国人は第2次世界大戦のために家を追われ、戦時転住所に住むことを強要された。
 この困難な時期を乗り越えた後、仏教の教えへの感謝の気持ちを表すために、1世、2世が寺院を建立して、現在に至る。

 100周年の特別礼拝が行われた朝、教会は寄付を基に行なった改装により美しく輝いていた。教会内での礼拝が再開されたばかりで久しぶりに足を運んだ会員も多く、礼拝者にとってはこれが3年間の募金活動の成果を見る初めての機会だった。

3年間の募金活動で美しく改装された教会で営まれた100周年の特別礼拝

 米国仏教団のマービン・ハラダ米国総長は法話の中で、社会が100年でどのように変化したかを振り返った。「怒りや欲、無知のために私たちはいまだに社会的葛藤や苦しみに直面しているが、仏教会は何世代にもわたって集まって教えに耳を傾ける特別な場所であり続けることができる」と述べた。SFVHBTのエリック・リアドン会長とロジャー・イタヤ礼拝長はそれぞれ、教会と引退したウスキ氏に感謝を伝えた。リアドン氏は「教えが私たちを寺院に連れてきた。そしてパティ(パトリシア)がいたから私たちはこの教会にとどまっている」とウスキ氏をたたえた。イタヤ氏は自分の両親に対してウスキ氏が「単なる教会員でいることにとどまらず仏教の教えを積極的かつ献身的に学び続けることを促したことが、私が長い休止の後に教会に戻ってくるきっかけになった」と述べた。
 礼拝に続いて、グラナダヒルズのオデッセイ・レストランで昼食会が催された。司会のアーロン・サンウォ氏は加州のギャビン・ニューサム知事、ダイアン・ファインスタイン上院議員、トニー・カルデナス下院議員、ロサンゼルスのモニカ・ロドリゲス市議からの祝辞を読み上げた。

100周年を祝う昼食会で合唱する女性コーラスグループ

 乾杯のあいさつで、ナオキ・ヒガシダ氏は子どもの頃の思い出に触れ、全ての礼拝が日曜学校とカーテンで仕切られただけの単一のホールで行われ、狭い厨房(ちゅうぼう)では当時の婦人会(現在はBuddhist Women’s Associationと改名)の女性たちがひしめき合って皆で食べる食事の準備をしていた時代を振り返った。
 青少年グループのアドバイザーを務める千葉公明氏は「若者たちから学ぶことは多い」と述べ、将来のリーダーとして期待のかかる青少年たちの前途をたたえた。
 さらに、2年をかけて制作した100周年の記念ドキュメンタリービデオが公開された。ジェーソン・フェントン氏とジャンポール・ドグズマン氏が制作した25分の映像は、貴重な歴史的写真と教会の長老たちへのインタビューが収録された心温まる回顧録であると同時に、仏教会創設当時の開拓者精神、現会員の熱心な活動、そして有望な未来に向かって仏教の道を共に歩くことへの熱い感謝を、出席者の胸に深く刻んだ。(ジョン・マリンズ、写真=トーヨー・ミヤタケ・スタジオ)

Leave a comment

メールアドレスが公開されることはありません。